始めるためのエネルギー、維持するためのコスト



前回書いたこと。
日々やるべきことはほんのちょっとずつにして、続けることを最優先しましょう。
蓄積していくことで価値が育まれていきます。

私は気分にムラがある人で、毎日コツコツ、というのが苦手です。 同じ濃度でずーっと続けるというのが基本的にできない。 なので、多言語学習も...

今回は、外国語学習を続けることの難しさについて。

スタートも難しい、ずっと続けることも悩ましい

英語をはじめとした外国語学習。スタート時点ではやる気まんまんです。

「3か月以内に絶対このテキストをやり終えてみせる」とか、
「半年でTOEIC目標スコアをとるために模試5冊!」とか。

しかし意気込みすぎてつんのめり、スタート間もなく転んでしまう。ありがちです。私もよくやります。

TOEICのスコアなど、具体的な目標があればまだ続けやすいのですが、目標が「いつか話せるようになる」とか到達点があいまいなものだと、さらに道は険しくなります。

そして、いったん「ある程度のレベル」まで到達すればしたで、新たな悩みが。
そのレベルを維持するために、いったいどのくらいのコストをかけ続ければいいのか、という問題です。

いったいいつまで維持すればいいのか

私の中国語は、自分が運用するのに困らない「ある程度のレベル」に達している分、次の目標が定めにくいなあと感じます。読むことは続けていますが、話すスキルを伸ばすための努力をしておらず、スピーキング力はどんどん衰えていってます。

本当だったら、せっかく身につけた中国語も英語も、そして韓国語も、いざというときに使えるように、4技能すべて、日々コツコツと磨いておくのがよいのだと思います。理想はね。

でも、自分の持ち時間には限りがあります。
1日が誰にも平等に24時間しかないというのはもちろん、終わりがいつ来るかわからない人生の持ち時間のことも考えなくちゃいけない。

自分が身につけたものを維持するのも大切だけれど、新しいことにもまだまだ挑戦したい。

シビアに優先順位をつけなくてはいけないなと感じることが増えました。

付け焼刃でも案外だいじょうぶ

過去記事にも書きましたが、いきなり、英語だらけの職場ではたらくことになりました。

職場が変わって、外国語を使う頻度が大きく変わりました。 割合としては、英語5、日本語3、中国語2くらい。読み書きもしゃべるのも同じくら...

自分で応募したのですが、ここまで英語漬けだとは思っていなくて、最初は「どうしよう、実績はテストの点だけという英語力じゃぜんぜん無理、ついていけない」と途方に暮れておりました。

このブログを長く読んでくださっている方はご存じかと思いますが、私の英語学習はずーーーっと「読む」ためのものです。

職探しの際の強みとしてTOEICを受験しましたが、900を超えたら卒業(?)し、それ以降は業務で「読む・書く」の経験はしたものの、「話す」ためのトレーニングは積極的にはやっていませんでした。

そもそも日本語でも話すことがあまり好きではないので、それも続かない理由の一つになっていました。

最初はしんどかったし迷惑もかけましたが、でもまあ、なんとかやってます。
いざとなれば、持っているものでどうにかなるんだなと思いました。

チャンスが来てから準備するのでは間に合わない。
でも、準備が完全に整ってからでなければチャンスはつかめない、ということもない。

「今の自分じゃ不十分だから挑戦をやめる」んだったらほんとにもったいない。とりあえずやるだけやってみたほうがいいです。経歴に嘘ついてるわけじゃなければ、相手も納得して採用してくれてるわけなので、自信をもってチャレンジしてみていいと思う。

休みやすみでもだいじょうぶ

今は自分のスピーキング力のなさに苦労しているのですが、だからといって、これまで話すためのトレーニングをおろそかにしていたことを後悔しているかというと、そんなことは全然ないんですね(いや、ちょっとはあるかもしれないけど)。

身につけてきたことを活かして、これから、話す力を伸ばせばいいやと思っています。
具体的な目標が目の前にあるので、成果も出やすいだろうと感じています。

持っていないものを悔やんでもしかたない

英語を身につけるという話になると、「あの人は帰国子女だから/大学受験の時点ですでに英語力が高かったから/自分はもう年齢的に」といった他人と比較して理屈をつけて、自分が今いる場所からの伸びしろを自分で限定してしまいがちです。

が、たぶんそういうことを考えない方が、うまくいくんだろうと思います。

誰ひとりとして同じ条件のもとにはいないので、今自分がいる場所の有利な点にフォーカスして、その条件を最大限生かせるようにするのがいいのかなと。

今いる場所は、英語猛者ばかりで最初は萎縮しまくってましたが、後ろ向きに考えてもしかたないので、クビになるならそれもやむなし!できることをせいいっぱいやろう!と思い、がんばっております。今のところまだクビの皮はつながってます。

いい条件がない、それでも伸ばせる環境がほしい、というなら、無理やりにでも具体的に動かざるを得ない理由をつくってしまえばいいのです。今回は私の英語にとって、そういう「自分で用意した好条件の瞬間」がやってきたのだと思って挑戦しています。(同様の事例をアルクの連載で書きました。ただいまセールみたいなのでよろしければぜひ↓)

基礎は長持ちする

趣味と実益を兼ねて、長いこと外国語学習をしてきましたが、中国語も英語も、そして簡単な旅行会話くらいしか今はできない韓国語も、ある程度の基礎が身についていれば、必要な時にはじゅうぶん役に立ってくれる、と感じています。

ある程度の基礎がどのくらいのレベルをさすかというと、「中二英語くらい」というのが私の感覚です。

「中二英語くらい」が、読める、だけでなく、発話できるレベル。

中学二年生までに英語の教科書で習う内容を使ったフレーズが口から出るまで習得していれば、使わない時期が長くてもリカバリ可能ではないかと思います。私の場合、英中、そして韓国語はかろうじて、そこまで行けてるけど、スペイン語とか広東語、ベトナム語とかは全然そこまで達していないです。瞬間作文のトレーニングって大切だなあと実感します。

そして毎日少しずつ続ける

最近はロシア語に興味を持っています。
とはいえ、具体的な趣味や関心(フィギュアスケートとか、知り合いがいるとか)がロシア語に結び付いているわけでもなく、文法がややこしくて投げ出してしまいそうなロシア語をどうやって「中二英語」レベルまでもっていくかが喫緊の課題です。韓国語のときは、韓国ドラマにも何にも興味が持てなかった代わりに「年に何度も現地に行く」という環境を無理やりつくれたんですけど。

差し迫っていない重要事項、GTDでいうところの「第二領域」にいるものを、無理やり「第一領域」に持ってくることなく、どうやってコツコツ継続していくか。

今のところ、Duolingoのおかげで、ちょっとずつの学習が続いています。
テキストを黙々と進めるという方法だけではこんなに続いていないと思う。Duolingoさまさまです。

デジタルツールが便利だからと言って、それだけでもうまくいかない。
昔うまくいったやり方でも、今やってみるとしっくりこないこともある。

自分の「ちょうどいい」をその都度探していかなければならないんだなあと実感します。

ロシア語学習は始めてまだ2か月足らずなので、続くかどうかはわからないのですが、ブログで不定期報告ができるように頑張ります。

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