新しい形式でのHSKが、早ければ今年の7月にも始まるというアナウンスがありました。
慣れている現行スタイルで、目標級をとってしまいたいという方もいると思います。
うちの子も5級取得をめざしているので、夏までに合格したいとはりきっています。
先日京東でまとめ買いしたHSK5級のテキストの使用感について紹介します。
外研社HSKテキスト
以前自分が6級を受けたとき使った外语教学与研究出版社のHSKテキストが役に立ったので、今回も外研社のものを購入しました。
2016年に出た新版で、閲読用、作文・文法用、リスニング用の3冊を買いました。
シリーズ内にもう一冊、単語集があるのですが、こちらは日本語版がアスクから出ているので、買いませんでした。
ちなみにアスクの1~4級の単語集も、外研社のものの翻訳版です。
今この本をみっちり使っていますが、例文内で使われる語彙の順序もよくできているし、もともとが中国で作られているので不自然な例文も見当たらないし、おすすめです。
詳しくは過去記事にも書いています。
リスニング編
春休みを「リスニング力強化週間」として、リスニングのスコアアップ対策をしました。
どのくらい力がついたか、ここ数日模試を4つくらいやってみたのですが、外研社のテキストについている模試が難しくってびっくりしました。
HSK公式の過去問題集を解いてみると、リスニング問題の難易度とその割合は、下のような印象でした。
きちんとデータをとったわけではないので、あくまで感覚的なものですが、10回分の過去問を実際に見てみたイメージはこんな感じです。
難易度2:文章全体にわたり数回出てくる語彙を聞き取れれば正解にたどり着ける
難易度3:前半にキーワードがあるが、聞き逃しても文章全体の意味がとれれば正解できる
難易度4:冒頭の語彙をひとつ聞き逃したら正解できない・文章全体の難易度が高い
難易度2: 30%
難易度3: 30~40%
難易度4: 10~20%
難易度1・2の問題をきっちり正解して、残りの問題で2割くらい正解できたら、リスニングパートで7割とれて合格圏内、というイメージ。質問文や選択肢で迷わせる意地悪問題もほとんどない印象です。
いっぽう、外研社のリスニング教材についている模試(4回分あります)は、
難易度3: 50%
難易度4: 30%
こんなイメージです。
「基本中の基本問題」のところがごっそり省いてあり、難しめの問題のボリュームが増えている。質問文がひねってあったり、選択肢で迷わせる問題も結構あります。音声のスピードは過去問と同じですが、結構難しく作ってある印象です。
海外のTOEIC模試にも、こういった高地トレーニング的なテキストがあるのですが、このタイプの教材は、効率よく難しめの問題にあたれて時短できるのがメリットですが、本番で易しめの問題がたくさん出てきたときに、どれもこれもひっかけ問題に見えて疑心暗鬼になってしまうのがデメリット。
そういうわけで、私自身が取り組むなら、本番直前にはこのテキストの模試を自分の成果確認ツールとしては使いません。
過去問を繰り返しやって慣れてきた頃に、カンフル剤としてちょっと力試しをしてみるとか、そういう使い方の方がいいかもしれません。模試なので通しで解いて点数を確認したくなると思いますが、難易度が本番と違うのでスコアは参考にならないかと。
復習するときも、正解したか間違ったかにこだわらず、本文をしっかり読み込み繰り返し聞くことで力がぐんぐんついていくと思います。
閲読・作文・文法用
閲読編、作文・文法編のテキストも使っていますが、5級をめざす人のレベルでこのテキストを使って独学、というのはちょっと難しいかなと感じます。日本語でしっかり説明がついているテキストを買った方が効率的に学習できそう。
作文・文法編は、前半で文法トレーニングをがっつりやりつつ、「写真を見て80字作文」「5つの語を使って80字作文」ができるようになるまでうまく誘導されていて、よいテキストだとは思います。作文のお題もたくさんあってしっかり練習できるので、添削してくれる人がいて、作文の練習問題がたくさん欲しいという人は買ってもいいかも。
以上、京東で買える外语教学与研究出版社のHSKテキストについてのレビューでした。
5級取得を目指すみなさん、がんばってください!応援しておりますー。