先週末は中検の試験日でした。年に1回だけ実施される1級が受けられる日でもありますが、今回は受験せず、3級を受ける子どものサポートに回りました。
2年前に準4級を取得
子どもふたりとも、2年前に準4級を受けて合格しました。
子どもたち自身は特に習慣的に勉強しているというわけではなく、2年前も、私が受けるついでに受けてみる?と聞いてみて、一緒に受けました。
今回受けたのは上の子の方のみ。中国語に比較的興味を持っている子で、準4級合格以降、気が向いたときにテキストを開いてみたりはしていたようです。
前回短期間でバタバタと試験対策し、合格できた記憶が残っているのか、全然勉強する様子がありません。
直前になって私の方がしびれを切らし、一緒に勉強することになりました。
勉強時間がとれない
高校生、自分で受けたいと言ったくせに、とにかく勉強したがりません。
すすんで勉強しない子に指導をするのは、自分が受験するよりもしんどい。
社会人向け中検3級対策は講師業でなんどか受け持ったことがありますが、学生、しかも我が子への指導はなかなか難しい。
通学中の電車やバスのなかで、リスニング対策をするように、とアドバイスするものの、反応が薄い。
「やってる」と言うものの、どうもあやしい。
結局、平日夜の1時間弱と日曜日半日くらいしか、実質勉強らしい勉強はできません。平日も、宿題が多い日は中国語学習時間が取れないこともよくありました。
毎日、部活を終えて帰宅するのが20時頃、土曜もほぼ毎週登校せねばならず、忙しい高校生が時間を捻出するのは本当に大変でした。この時期はちょうどテスト時期に重ならないのでまだマシでしたが。
対策としてやったこと
というわけで、やれることは自然と限られてきます。
アスク出版の、中国語検定3級トレーニングブック 筆記問題編。
この本は、誤植の多さにうんざりすることを除けば、とてもよいテキストです。
ピンイン・声調問題は、このテキストにまとめられている8ページ分の単語をひたすら覚え、問題のなかで新しく出てきた単語をこのリストに追加していく形をとりました。おかげで10問中9問正解できました。
次に、複文一覧をノートに書き出し、丸暗記。ここは出題率が高いので、必須です。
ざっくり補語の説明をした後、集中的に日文中訳をやりました。
このテキストに出ている中訳問題のほかに、中検過去問10回分の中訳問題も合わせてやり、ノートにまとめて(ページを半分に折り、左側が日本語、右側が中国語)何度も復習。
中訳問題を解きながら、テキストの文法解説部分を確認していくという流れです。テキストの順番通りにのんびりやっていく時間の余裕がなかったので。
日文中訳問題を集中的にやることで、必要な文法事項の確認と、出題傾向パターンがつかめたところで、穴埋め・並び替え問題に移ります。
穴埋め・並び替え問題では、中訳問題には出てこなかった、より複雑な文法が出現します。
こちらも問題を解きながら頭に入れていきました。
次にリスニングです。
リスニングも、同じアスク出版のシリーズのこちら。
テキストによっては、本番の音声とは似ても似つかない、発話スピードも全然違う、ということもありますが、このテキストは読み上げスピードも声質も違和感なく聞けます。本番より難しめですが、出題傾向をよくつかんでいる問題が揃っていると思います。
比較的短めの音声を聞き取る第一題の10問。
このタイプの問題を、通学時にひたすら聞きこむように指示しました。
「できれば自然に覚えてしまうくらい、集中して聞くように」「すきま時間をできるかぎり有効に使うように」と熱く語りましたが、直前1週間になるまではただの聞き流しで、あまり身になる勉強になっていないようでした。
後半の長文問題にとりかかったのは最後の7日間くらいです。
耳を使った勉強をすすんでやらないので、問題を解いても当然正答率は低く、解いた後の復習も自主的にはしないようで、どうしたものかと頭を悩ませました。
私と一緒に勉強するときに、できるだけ負荷の高いトレーニングをするようにしました。
リピーティング(フレーズごとに音声を再生し、一時停止している間に復唱する)やディクテーションなどです。
一緒に勉強する時間にディクテーション(書き取りトレーニング)をさせると、ものすごくのんびり悠長にやるので、私の方がイライラしてしまうため、リピーティングをすることが多かったです。リピーティングをしているうちに、記憶保持量がちょっとずつ増えていることがわかるのでおもしろかった。聞いたことを頭の中にキープしておくための練習をうまくできたと思います。
こうした効果のあるトレーニングをひとりでやってくれると私としては助かるんですけど、やはり負荷の高いトレーニングは他人とやる方が強制力があっていいようです。
試験前2日くらいは、過去問題集の音声を使って、3回分を本番と同じように解きました。
また、中検公式サイトから過去問リスニング原稿を10回分すべてダウンロードして、リスニング問題のスクリプトを使い、私が読んで問題を解いたり、スクリプトのサイトラ(活字原稿を読んですぐに目を上げ訳出)をさせたりしました。
中検3級のリスニング問題は、出題パターンが似ているので、過去10回のスクリプトを精読することで、何を聞かれるかを予想しやすくなる・何を覚えておけばいいかという判断スキルの向上などの効果が期待できます。
試験前2週間の時点では、長文リスニング問題はまったく解けないような状態でしたが、本番では10問中1問しか間違えていないので、試験前の対策がうまくいったのかなと思います。
試験前に過去問を通しで解いてみて、筆記問題はケアレスミスを抑えられれば合格圏内、リスニング問題はラッキーが重なっても合格圏内に行けるかどうか、というところでしたが、フタを開けると自己採点で両方とも70点を超えており、合格基準店の65点をクリアしました。語学って、ある程度集中して勉強したほうが成果が出るのだなと実感します。
無事合格してました
中検の結果が届きましたー。本人の許可を得てアップ。
ギリギリセーフかと思ってたら予想よりよかった!学校の勉強の合間にがんばりました。
リスニング、基準点下がってる。難しかったんだね。 pic.twitter.com/yJnaIS9nW9— Marie 📗 (@marie__100) December 16, 2020
次は1年以内にHSK5級を目指すそうです。がんばってー。