BOOX Nova2を買って以降、電子ペーパーの電子書籍リーダー市場が気になってしかたありません。
思えばKindleをアメリカから買っていた大昔にも、中国の電書リーダー界隈の情報をキャッチアップしていた時期があったのですが、Paperwhiteに落ち着いてからは全然ノーチェックでした。
好みのサイズや用途は人それぞれ、こういう人だったらどの機種がぴったりかなあと、妄想しながら商品ページを眺めるのが最近の楽しみです。
頭の中でめぐらせてるのももったいないので、私ならこう選ぶ、という思考の記録を残しておきます。
※国内にもいろいろe-inkの電書リーダーは販売されていますが、この記事では私が長年利用してきたKindleと比較しています。
※中国語本をメインで読む方は、後半の「中国国内の製品から選ぶ」もぜひどうぞー。
サイズから選ぶ
6インチ
・Kindle Paperwhite 防水
防水機能つき・32GB・182g・15800円。
Kindleストアの本しか読まないという人にとっては、いちばんコスパがよいデバイスだと思います。
この1台ですませるために、中国語本もAmazon中国で買っていましたが、少し前のファームウェアアップデートで、アカウントを切り替えての運用がやりにくくなりました(アカウントを切り替えると別アカウントでDLしていた書籍データも消えてしまう)。複数の電書アプリを1台で使えるように、いよいよ別デバイスに乗り換えることにしました。
・BOOX Poke3 Android 軽量
非防水・技適なし・32GB・150g・ケース付きで2万円強。
Kindleのように専用システムではなく、Android端末です。
Kindleだけでなく、楽天Koboやhontoなど、複数の電子書籍ストアの本を読めるのが最大のメリット。
Google Playストアも使えるので、スマホのようにいつも使っている好きなアプリを入れることができます。
WEBブラウザで読むコミックなんかも、ふつうに読めてしまいます。
このブログを読んでくださる方はご存じの通り、現在はこの端末を愛用しています。BOOX公式ストアから購入可。
・Boyue Likebook P6 Android SD
非防水・技適あり・16GB・165g・microSD対応・ケース付きで$129.99。
去年の12月に出た製品です。中国国内では「青春版」として売られているので、スペック的には物足りないローエンドモデル。アリエクスプレスから送料無料で$129.99です。
BOOX Poke3と比べて有利な点は、SDカードが使える!というところでしょうか。
あと、動画を見る限り技適マークがついてるので、そこも選択条件になりそうです。
紹介動画を見る限りでは、ページめくりはサクサクしてて、それほどロースペックという印象はないですが、このくらいの価格差ならPoke3を買っちゃうなと思います。
7.8インチ
・Kindle Oasis(7インチ) 防水
防水機能つき・32GB・188g・32980円。
7インチですが、比較のために掲載します。Oasisは本体は軽いのですが、カバーをつけると200gは超えてしまいますね。
・BOOX Nova3 Android
防水機能なし・技適あり・32GB・265g・41800円。
上のPoke3と同じく、いろんな電書ストアの本が読めるのがメリット。
ノート機能がついているので、電子ノートとして使いたい人には一石二鳥の端末です。
マンガをよく読むという人は、6インチだと少し画面の大きさが物足りないと思うので、このくらいがちょうどいいかも。マンガを紙本のように見開きで読みたい場合は、もうひとつ大きい10インチの端末がよさそうです。
・Boyue Likebook P78 Android
非防水・技適あり・microSD対応・32GB・267g・28000円くらい。
ノート機能なしですが、ノート機能が必要でない人にとっては、BOOXの同じサイズの機種と比べるとコスパがいいです。
7.8インチくらいなら、ノート機能いらないけどこのサイズがいい、というユーザーも多いと思います。
10.3インチ
・BOOX Note Air Android
防水機能なし・技適あり・32GB・420g・59800円。
このあたりの値段になると、読書だけに使う端末としては高すぎるのでは、という不安がつきまとうようになりますね。
非リフロータイプのPDF、論文とか、教材をスキャンして自炊したデータとかを頻繁に扱うには、このサイズがよいと思います。このくらい画面が大きいと、コミックも画面を横にして見開きで読めます。
10.3インチのiPadを持ってますが、重いので使う場所が限られます。最近はずっと枕元に置きっぱなしで、たまに勉強に使うくらいかな。小説を読むのがメインの電書リーダーとして10.3インチの端末を買うと、使わなくなってしまうのが目に見えているので、使ってみたい気持ちは満々ですが、購入に至っていません。
・Boyue Likebook P10 Android 安い 重い
非防水・技適あり・64GB・458g・ケースとペン付きで$364.99。
SDカードは使えなくなっちゃったし、iPadなみに重い。でも10.3インチサイズの中では安いので、価格で勝負になるのかな。アリエクから送料無料で買えます。
中国国内の製品から選ぶ
さて、日本とは違い、一定の盛り上がりを見せている中国の電子書籍リーダー市場。
商品レビューを見ていても、子供用に買いました、というコメントも少なくなく、学習用端末のひとつとして普及しつつあることもうかがい知れます。
日本からも購入しやすいOnyx BOOXとBoyue Likebook以外に、どんなものがあるのか、気になる製品を中心に情報を整理してみました。(商品ページを参考にしていますが、実際に触ったわけではないので、誤認があるかもしれません。間違いがあったら教えてください!)
クローズドな独自システムと、アプリが使えるオープンシステムの端末
中国国内の端末にも、Kindleのようにクローズドな独自システムを採用し、ほかの電書ストアで購入した書籍は基本的に利用できないものがあります(自前の自炊データを除く)。
いろんなストアの電書をまとめて読みたいので、やはり自由にアプリを導入できる端末がいいなあと思います。
中国国内製品はGoogle Playストアが使えないので、アプリのインストールは中国国内のアプリストア利用かapkをサイドロードするかたちになります。
スペックを見たときに、掌阅(iReader)がコスパがいいなあと思って購入を検討してたんですけど、掌阅はクローズドなんですよねー。自炊データのみ利用の場合は気にしなくていいのですが、Kindleや微信读书を使いたいので、ほかの電子書籍ストアアプリが使えないクローズドの端末は候補から外れてしまいます。
・iReader(掌阅) Closed
コスパがよく、ユーザーのニーズに合わせてバラエティ豊かな製品をそろえている印象です。
青春版:598元~・6インチ・212ppi・8GB・142g
C6(カラーe-ink):1499元~・6インチ・32GB・170g
Smart2:2399元~・10.3インチ・32GB・370g・Android7.0
・MiReader(小米多看) Open
最近発売された、シャオミの電書リーダーです。
直接リンクしているマーケットは多看书城ですが、その他アプリのインストールが可能。
6インチ(599元)と7.8インチ(1299元)の2種類が発売中。京東のストアでは日本からの購入はNGになってます。
・Moaan(墨案) Open
シャオミ・エコシステムに所属するMoaanから出ている製品もラインナップがそろっていて魅力的です。
5インチのinkPalm 5のミントグリーン(ほぼGoogle Pixelのたたずまい笑)がかわいくて、気を抜くとポチってしまいそうになります。
inkPalm 5:599元~・5.2インチ・32GB・115g
inkPad X:1699元~・10.3インチ・32GB・358g
・iFlyTek(科大讯飞) Closed
科大讯飞の特徴は音声周りの技術がすぐれていること。
X1では本来有料サービスの音声認識技術を無料で使えます。会議の記録などを録音しつつそのまま文字に変換、変換された文章を読んで確認、ということも可能です。
去年すでにカラーe-inkの端末も発売しており、がんばってる印象。ClosedシステムですがKindleは利用可。
R1:658元~・6インチ・8GB・140g
C1(カラーe-ink):1488元~・6インチ・16GB・145g
X1:4999元~・10.3インチ・32GB・360g
・Hisense(海信) Open
Hisenseはe-ink画面のスマホです。「阅读手机」と銘打たれているように、スマホ画面で文字を読むことが多い人向けの製品。最新はA7だけど、お買い得価格のA5をご紹介。
モノクロe-inkのA5Proは1199元(3GB+32GB)、カラーe-inkのA5Cも1499元(4GB+64GB)です。
5.84インチでSDカードも使えます。Snapdragon439。4G対応ですがスマホとしての機能はここでは省略。
こちらもちょっと気を抜くとポチってしまいそうになります。カラバリがかわいい。
ほかにも当当・汉王などの電書リーダーもありますが、気になってチェックしているのはこんなところです。
国内製品だけでこんなに選択肢がたくさんあるのは羨ましい。
購入方法ですが、京東ストア経由でだいたい買えます。
現実的に考えると、日本人が日本で使うには、日本語での使用も問題なく、Google Playストアが使えるBOOXまたはLikebookが安心でしょうねー。
以上、e-ink電子書籍リーダーのご紹介でした。