「やりたいことリスト」と向き合えずにいるみなさまに。



年に何度かある長いお休み、というだけなのに、年末年始は、目標とかやりたいことリストとかに意識が向きがちです。

ゴールデンウィークやお盆休みにはたいしてそんなこと考えないのにね。

1月というのはやっぱり特別なんだろうと思います。
過去と未来の両方が、ぐっと近く感じる季節。

誰かが決めた区切りだと言ってしまえばそれまでですが、こういう世の中の雰囲気をうまく利用して、自分がここちよく暮らせるように変化していけるといいですね。

やりたいことリスト

バレットジャーナルを始めてもう10年目。指折り数えて「うそやろ?」と声に出したあと、もう一回数え直しましたが間違いなく10年目でした。

記念すべき最初のバレットジャーナルに関するブログ記事はこちらです。

Bullet Journal(バレット・ジャーナル/ブレット・ジャーナル)。 アメリカ・NYのライダー・キャロル氏による、シンプルなノート...

「バレットジャーナル」というテーマで著書を出すにあたり、いつからこの名で呼ばれるようになったのかリサーチもしました。

バレットジャーナルの本を出してから、時々耳にするのが「あれってブレットジャーナルでしょ?」という声です。 そうなんですよ、バレットジャ...

話がそれちゃいました、そんなに長く続けていても、いつも悩むのが「やりたいことリスト」作り。

やりたいことリストを作っているつもりが、ただの家事リストになっちゃってたり、SNS向けのかっこいい言葉だけが並んだしらじらしいリストになってしまったり。そんなリストを作ると、正直、作った後で見返したくなくなるんですよね。

まだまだ悩みはつきませんが、ちょっとだけコツのようなものが見えてきました。

・かっこいい言葉を並べない
・まずは下書きしてみる
・しょうもないリストから始めていい
・振り返りのタイミングをセットする

まずは下書きしてみる

お高めノートを使っていたり、きれいなページを作るのを心掛けていたりすると、ぐちゃぐちゃに何ページも書き散らす、なんてとてもできなくなってしまいます。

ぐちゃぐちゃと書き散らしていく中で「💡!」とひらめくことも多いので、裏紙でもなんでもいいので、遠慮なくペンを走らせることのできる下書き用のスペースを準備してみてください。デジタルツールがよければデジタルでもOK。

やりたいこと、しなくちゃいけないこと、やめたいこと…、思いつくまま書いていって、ペンの動きが止まるたび、前回のリストを見る、手帳などの記録をふりかえるなど、ちょいちょい脳に刺激を与えて掘り起こしながら、項目を追加していきます。

紙面がいっぱいになったら、あんまり力を入れずに全体を見渡し、ざっくりカテゴリを確認していきます。
カテゴリというと大層な響きですが、たんに、「これとこれは仲間、同じジャンルだな」という感じで、リストの傾向を頭の中で大まかに把握していく感じです。これについては、またあらためて記事にしたいと思います。

去年くらいからやってるのが、「かっこつけジャンル」への分類。
「英検1級」とか「エジプト旅行」とか、なんだろ、宝くじ買わないのに「宝くじ当たりますように」と願っている感じの項目は、ただの「かっこつけ」として認定します。とはいえ、その願いを否定したり削除したりはしないです。

書き出したなかで、「かっこつけ」じゃない、ほんとのやりたいことってなんだろう、というふうに、思考を進めていきます。

長いリストを一気につくらなくても、「これは」と思うものだけ「やりたいことリスト」に足していきます。

下書きをすぐに清書する必要もありません。
折りたたんで手帳のポケットに入れておいてもいいし、スマホ撮影しておけば場所も取りません。

しょうもないリストから始める

やりたいことリストを作ってると、結局平凡な日常のTo-doリストになってしまう、と嘆きがちなんですが、やっぱりそこから始めないと始まらないと思うんです。

人生の大きな目標をセットするのと同時に、日々のささやかなところから自分の願望をかなえていく。
上からと下からと、同時に着手する。
人生にプラスしたいものごとと、マイナスしたいものごと、どちらも進めていく。

というわけで、部屋ごとに処分したいものリストを作りました。すぐに片づけられるものはすぐに着手しつつ。
こういう地に足の着いたリストを淡々とこなしていくうちに、「かっこつけリスト」にカテゴライズされるような概念的な願いが少しずつ形になっていったりします。不思議なものです。

振り返りのタイミングをセットする

やりたいことリストを作るのも見るのも年1回、だと、「どうせ叶わない、リスト作っても意味ない」みたいなネガティブな気持ちが固定されていくので良くないです。

「なんだこのかっこつけだらけのリストは。叶える気あるんか」と恥ずかしさにいたたまれなくなりながらも、定期的に見返すのがよいのです。

スケジュール帳に書きこんだり、カレンダーアプリに通知ありで登録したり。
見返すきっかけになるフックを自分で仕込みましょう。

見返したとき、壮大すぎて「かっこつけ」に見える、でもその項目を消したくない、と思うなら、それは「願い」としてそこにあるべきものです。

そのための小さな一歩となる項目を書き足しましょう。すぐに挫折してしまわないように、ハードル低めで継続しやすく、成功体験を積めるような。

年表を作ってみる

自分史の年表をつくってみるのも、やりたいことリストを作るのに役立ちます。
結局、やりたいことって、これまでやってきたことのなかにひそんでるんですよね。
ホップ、ステップ、と自分が足を進めてきたその先に何があるかを探してみるのもおすすめです。

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人生はゲーム攻略ではないので

人生は誰かが作ったゲームではないので、正解も、わかりやすいゴールもありません。

だから、「やりたいことリスト」をかならず攻略すべき目的にしてしまうと、おかしくなっちゃう。

「やりたいことリスト」づくりは、日々積み重なるごちゃごちゃしたものごとのなかに沈んでいく「自分を幸せに、楽しくさせてくれること」を見失わないよう、ブイをつけていく作業みたいなものだと思ってます。

ブイは印でしかないので、ときどき内容を確認しないとただの景色になっちゃって、それが何の印だったかすら忘れてしまいます。

本来目標であったものがほかのものに変わってしまうこともよくある話で、強い願望を手放すことで新しい目標が見つかることもある。失敗が新しいチャンスを生むこともある。

自分の決めたルールや道筋をストイックに突き詰めていくのももちろんすばらしいことですが、そこから外れることをおそれることはありません。流れ流されたどりついた場所にこそ、「願い」が待っていることだってあるのだから。

今年の目標

去年は仕事が忙しすぎたので、今年は時間に余裕のある働き方をすることにしました。
今年はとにかく、家の中を片づけたいです。

それから、去年はいい子ちゃんから抜け出せず、言うべきことを言えずに失敗したので、今年は言うべきことは冷静に伝え、「やらない後悔を重ねない」ことを最大の目標とします。もちろん、「やって後悔」にならないよう、上手な伝え方も模索しつつ。

それではみなさま、今年も、一日一日を大切に楽しく過ごしましょう!

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