先日セールでゲットした、THE MAID by Nita Proseを読了しました。
出版前からフローレンス・ピュー主演で映画化が決まっている作品ということで、ものすごく期待値が上がっておりました。
とにかく読みやすいし、登場人物がそんなに多くないのでわかりやすかったです。
Scribdでオーディオブック聴けます。聴きとりやすい朗読でした。
感想
GoodreadsやAmazonの星すくなめのレビューを読むと、私のモヤモヤがじょうずに言語化されているので、(そう思うのは私だけではなかった)とホッとします。
読み始めてほどなくして、主人公がneurodivergentであることに読者は気づきます。主人公のモリーは、相手の言動の本意を読み取ることが不得手なので、不適切な発言をしてしまいがちです。育ての親であるおばあさんの教えの通り、礼儀正しく接しているのに、人間関係を構築するのが苦手で、友達もいない。
自分が主人公と似たような特性を持っているからか、前半、主人公が突拍子もない言動をとったり、周囲の人から見下されたりするたびに、共感性羞恥が発動してしまい、落ち着いて読むことが難しくなりました。
たぶん、モリーを「かわいらしい」と思える読者は、同様の特性を持たず客観視できるタイプなのだろうなと感じます。
世の中から完全に孤立してしまっている状態で、殺人の疑いをかけられた主人公に、手を差し伸べてくれる人たちが現れます。
そのあたりでようやく読みやすくなったなと思ったところに、ふたたび後半、しんどくなってしまいました。
私にとってはかなりの「イヤミス」だったのですが、一晩明けてみると、結末にも納得できたし、何よりものすごいPageturnerで、ぐいぐい読ませてくれたので、読んでよかったと思える本でした。
次は何を読みましょう。