ライダー・キャロル 『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』読了



とうとう出ます。
バレットジャーナル開発者である、ライダー・キャロル氏の著書の日本語版『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』です。
ダイヤモンド社より、4月18日発売予定です。

ライダー・キャロル 『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』

英語版は昨年秋に出ています。

ひと足お先に読ませていただきました

ありがたいことに、発売前に読ませていただくことになりました。

英語版をすでに読んでいましたが、日本語で読むとまた違った雰囲気です。
(英語版では、脳内でわりと堅めの日本語に変換しながら読んでいたようなのですが、日本語訳はやさしく読みやすい文体で、本に対する印象が変わりました)

内容については、原書読了後に書いた記事に詳しいので、こちらをぜひご覧ください。

いろいろなことが一段落して、お部屋も片付けて、本が読める時間もとれるようになりました。 三連休を利用してさっそく、積読していたこの本を読み...

PART1 バレットジャーナルの始め方──自分を整理し人生を変える
PART2 バレットジャーナルのつくり方──自分を深く知り、大切なことに気づくシステム
PART3 バレットジャーナルの使い方──よりよく生きるための実践法
PART4 自分に合わせて使いこなす──個性や用途に合わせたカスタマイズ術
PART5 おわりに──人生を変える自己発見の旅へ

ノートを使って生きることに向き合う

日本で流行している、というか、メディアで取り上げられる「バレットジャーナル」は、文具界隈の販促ツールとしての「飾る手帳」としての側面が大きいと感じています。

もちろん、書きたいことを思うままに書いて楽しむよさも、バレットジャーナルは持っています。

関連商品がたくさん発売され、経済が回るのはいいことですし、使って便利なノートやペンがたくさん世に出るのはありがたいことでもあります。

ただ、「バレットジャーナルがそういうものだ」と思われ、本来の形がどんなものかに気づかれないままになってしまうのは惜しい。

そんなところに、ライダー・キャロル氏ご本人による著書が日本語でも発売されると知り、嬉しさ倍増です。

日本語版ではカットされている部分も

本が手元に届いてちょっとびっくりしたのが、原書にはあるのに日本語版ではカットされている文章があることです。

「おわりに」の章の、「バレットジャーナルの正しい使い方」の部分です。

バレットジャーナル カット

I suppose this is why I’m often asked if there’s a correct way to Bullet Journal. It begs a different, more fundamental question: Is there a wrong way to Bullet Journal? The short answer is yes.

(日本語版より引用)そのせいもあるのだろう、よく「バレットジャーナルの正しい使い方を教えてください」と、尋ねられる。それは難問だし、根源的な問いかけでもある。(削除部分)バレットジャーナルに間違った使い方というのはあるのだろうか? 端的に言うと、答えはイエスだ。

これまで著者はいろんなインタビューで、発展型のバレットジャーナルについてどう思うか尋ねられても、いろんなタイプのユーザーへの配慮もあってかはっきりとは言及されていなかったのに、著書でここまで明言されているとは思わず、原書を読んでいた時に、とても印象深い一文だったのです。

(もうひとつ、前半のit begs a different questionからの流れも、原書を読んだときの私の理解とちょっと違う感じがありました。「難問」のニュアンスあるかな?)

モノが売れるキーワードとしての「バレットジャーナル」を保持するために、日本語版では商業的な理由で配慮されたのかもしれませんが、この一文が日本語版で削られたのはちょっと残念です。(仮にそういう理由でのカットなのだとしたら、)別にこの一文があるからと言ってモノの売り上げは落ちないと思うので、ちゃんとそのまま残しておいてほしかった。

もうひとつ残念だったのは、手書き風のフォントが読みづらいことです。
私だけかと思っていたら、SNSでもそういう声がありました。
フォントがかわると、読めなくなってしまうというか、意識が集中できなくなってしまうのですよね。(自分の本でも、文章の中の太字部分のフォントが変わっているだけで違和感があって注意力がそがれるなと思っていました)

そういう人たちに届いてほしい本なので、この部分はもう少し読みやすくあってほしかった。

来日時のライダー・キャロル氏のノート公開。感動。

ピンクの本もよろしくお願いします

英語版を読んだときに感じたことなのですが(とても手前味噌な感想ではありますが)、自著である『箇条書き手帳でうまくいく はじめてのバレットジャーナル』が、1年以上前に書いたにもかかわらず、内容がきちんとライダーさんの書いたものとリンクしていることに、嬉しさと安堵を感じています。書店で並べて置いていただいても恥ずかしくないものだと自負しております(ぜひよろしくお願いします)。