いろいろなことが一段落して、お部屋も片付けて、本が読める時間もとれるようになりました。
三連休を利用してさっそく、積読していたこの本を読みました。
The Bullet Journal Method: Track the Past, Order the Present, Design the Future
この数年、Bullet Journalに関する記事があればじっくり目を通していたこともあって、非常に読みやすかったです。
ADDに関する話
ライダーさんがBullet Journalを開発するまでの過程で、ADDに関する話も出てきます。
いろんなインタビュー記事などで内容が異なり、情報が錯綜している部分もあったので、これで一元化された感じ。
Bullet Journalについて手取り足取り
思っていた以上に、使い方・考え方の部分にページが割かれていました。
ページ例は「誰それにメール」みたいな、当りさわりのない内容ですが、移動(マイグレーション)やタスクの細分化について詳しく説明がありました。
とはいえ、バレットジャーナルオリジナルのものというよりは、今までにあった手帳術やタスク管理のメソッドをライダーさんがバレットジャーナルに取り込んだ形を紹介するという感じでした。
そういうメソッドを取り込める柔軟な形だからこそ、バレットジャーナルが広く普及したのだろうなと思います。
生きることを考える
手帳を使うことから、生きること、時間を大切に使うことについて話が広がっていきます。
私もそうですが、手帳について話しているのに、幸せとは、成功とは、みたいなことに考えが深まっていくのは、当然と言えば当然なのですが、面白いなと思います。
Success often feels surprisingly empty.
こういう考え方の基本が自分と共通してるので、いちいち「おお!」と思う。ベーシックなバレットジャーナルを運用している人は、こういう考え方の人が多い気がします。
— Marie (@marie__100) 2019年1月13日
“Happiness cannot be pursued, it can only ensue.”
手帳術が結果的にこういうところに落ち着いていくのって面白いなと思う。— Marie (@marie__100) 2019年1月13日
こういう考え方の基本が自分と共通してるので、いちいち「おお!」と思う。ベーシックなバレットジャーナルを運用している人は、こういう考え方の人が多い気がします。
“Happiness cannot be pursued, it can only ensue.”
手帳術が結果的にこういうところに落ち着いていくのって面白いなと思う。
発展型バレットジャーナル
本の執筆中に、「あなたのBuJoの使い方大募集」的な案内があったので、てっきり発展型のバレットジャーナルページがたくさん紹介されるかと思っていたのですが、きれいにデザインされたページの紹介はほんの少しでした。
もう少しあるかと思っていたので、これにはびっくりしました。
しかも、少しずつ、美しさは必要ない、問題なのはそれが機能しているかどうかだ、というような記述や、
To be clear, I’m not saying do whatever you want ! Be sure that any additions or customizations prove themselves helpful over and over again. Less, but better.
カスタマイズは「やりたいことなんでもやっていい」ていうわけじゃないんだよ、みたいな記述が多くなってきて、あれあれあれ、と思っていたら、最後に、
I suppose this is why I’m often asked if there’s a correct way to Bullet Journal. It begs a different, more fundamental question: Is there a wrong way to Bullet Journal? The short answer is yes.
と言い切っていて、おおおお!と思いました。いい意味で裏切られました。まあ、すべてのユーザーにやさしい言葉が並んでますけど。
(日本語版より引用)そのせいもあるのだろう、よく「バレットジャーナルの正しい使い方を教えてください」と、尋ねられる。それは難問だし、根源的な問いかけでもある。
(削除部分)バレットジャーナルに間違った使い方というのはあるのだろうか? 端的に言うと、答えはイエスだ。
たぶん世の中の流れ的には、きれいなBuJoを楽しむ人たちの割合の方が多そうなんですが、それでもまあ、著書はきちんと貫かれていてよかった、と思いました。
著者の手帳術についての哲学の部分に多くが割かれていて、具体的にどのように実践されてきたのかはあまり詳細な記述がなかったので、そこに期待していた方はちょっと残念かもしれません。
でも、個人的な使い方って、表に出しても結局あまり伝わらなかったりするので、難しいところなんですよね。そこはよくわかります。
BuJoを運用するために必要なGTDの考え方とか、PDCAの概念とかも説明があったので、こうしたメソッドを知らない方にも役に立つのではないかと思います。そういえば、推薦文にGTDのデビッド・アレンが名前を連ねていますね。
ただし、Kindle版は画像がメタメタだったので、ノート例部分をしっかり見たい場合は、紙本をおすすめします。日本語版も出版予定があるようなので、それを待つのもいいですね。
The Bullet Journal Method: Track the Past, Order the Present, Design the Future
日本でのバレットジャーナルはペンやシールをたくさん使って、といった流れで盛り上げられているようなので、この流れのまま日本語版が出たら、「あれ?」と思われてしまいそうなのが心配です。こっちはゴリゴリのシンプルバレットジャーナルで、デイリーログを枠で囲っちゃダメって言ってるタイプの方ですよと、ここで言っておきますね。
楽天では繁体字版の電子書籍が買えるみたいです。気になる。(結局簡体字版をゲットしました。)
日本語版の出版予定もされているようなので、楽しみです。