ノートに書いて、自分のダメな部分を受け入れる練習



手帳というか、書くということの効用の話をしたいんですけど、その前に。

前置きとしての、友人夫婦の話

長いおつきあいのご夫婦がいます。

私たち3人が知り合った当時は、彼らはまだ結婚していなくて、夫の方が妻のメンターといった関係性が強い印象でした。彼女自身も、尊敬する憧れのひとと結ばれた、と、よく表現していました。

結婚して何年もたった今、いつの間にか妻は意外なジャンルでめきめきと頭角を現し、成功者になっていました。

彼女の活躍を「すごいなー」と思う一方、なんだか遠くに行ってしまったような気持ちと、彼女がスイスイと成功を手にしたことに対して、妬ましい気持ちもありました。

で、その夫である彼とじっくり話す機会があり、天真爛漫な彼女のことを私が大好きなことは前提として、それでも彼女に対して素直に喜べないような気持ちが自分の心の中にあること、そういう気持ちを、夫であるあなたが抱いたことはないの? あるとすればどうやってコントロールするの?と尋ねました。

大谷翔平の奥さんはご自身もすごいアスリートだったにも関わらず、今は支える側のひとです。同じ運動選手という立場で、夫の苦労もわかるからきっと進んで見事に支えるだろうけど、ときどきふっと、競争心みたいなものがやってきたりしないのかな、という話からの展開でした。

私自身、結婚出産を経験したあと、同じ大学の同じ学科を出て、そこまではまったく同じような道をたどった夫との間に、ビジネスパーソンとしてのキャリアの格差が大きくできてしまったことに、ショックと、コンプレックスがありました。
だから、友人夫婦のあいだにも、そういうものがあるのだとしたら、どうやって解決解消しているのか聞いてみたかった。

結論としては、彼はそこを通り過ぎて、平常心を手に入れていました。
夫婦だからいろいろあるだろうけれど、でも、競争心というところでは、悩んでいないと言っていて、それは本心なんだろうなと感じられました。

そして、書きだしてみた

大変おとなげない話なんですが、彼女の活躍がうらやましくって、彼女のインスタ投稿見るともやもやしちゃうので見ないようにしてたんですね。

今回は、インスタの画面を開いたまま、ノートを開いて、もやもやがどこからくるのかを書き出してみました。

ぜんぜんたいしたことは書いてないです。書くとしょうもないことばっかり。ここには書けないどす黒い言葉も。
カリカリとペンを走らせているうちに思いもかけないことが紙面にあらわれ、何か壮大な真実を発見した……とかはないです。残念ながら。思いあたるふしがある単語がたくさん並んでいるだけ。

それでも、思いつくままに自分の気持ちを書き出し、それをあらためて読みなおしてみると、自分が何をガマンしていたかが浮き出てくるのです。

多分、きっと私がその立場だったら得られないような夫の理解とサポートを得ながら大活躍していることを私はうらやんでいたんだな、とわかりました。

大活躍、ではなくて、夫の理解とサポート、の方に重みがあったようです。

彼女の夫が「ほんとはめっちゃ嫉妬してる」なんて答えていたら、私はどうしていたんだろう。ねたむ私はきっとその言葉を栄養にしてもっと大きくなってしまったかもしれないから、ねたまない生き方を教えてくれた彼には感謝です。

そもそも妬むことでいちばん苦しいのは自分だもの。

「苦労もせず」手に入れた成功、と思っているふしもありました。でも、彼女がどんな苦労をしてきたかは彼女にしかわからない。なんで私が勝手に決めてるのよ。みたいな発見もあります。頭の中でぐるぐるさせていることを書き出してみると、ハッと正気になれる。

認知の歪み10箇条に照らし合わせてみるの、だいじですね。

created by Rinker
¥2,750 (2024/11/23 09:54:14時点 Amazon調べ-詳細)

受け入れたときに来るもの

書くことで、自分の中のかっこよくない部分を見つけたあとは、なんだかふしぎに爽快な気分です。

これがあるから、自分を信じてこうしてノートにただただ書き散らす時間が持てるのです。

かっこよくない、ダメな部分があるんだな、そうかそうか、と、ダメなとこ探しをしているうちに、脳内にうかぶ彼女の姿を見つけても、インスタで笑う彼女の写真を見ても、もやもやしなくなってきます。

彼女以外の身近なあのひとに感じていたもやもやも、根っこがおんなじなのかもな、と思うと、すっと心が晴れてきます。

嫉妬も競争心も、誰の心にも搭載されている機能で、わたしだけが持っている欠点というわけではありません。嫉妬しているんだな、競争心やコンプレックスを持っているんだな、と認めることで、かなりラクになります。

一度そういう悟りを得ても、またすぐに同じようなネガティブな気持ちにとらわれてしまいますが、何度でも繰り返せばいいのだと思います。

ペンを握り、手を動かしてゴリゴリ書いていくのがいちばんスッとするんですけど、私の場合、ノートに最初の一文を書き出すまでにすごく時間がかかってしまうので、スマホアプリなどにまず軽く打ち込んでみるのもおすすめです。

私はLINE Keepメモを使ってます。

一日のうち、自分が何にどれだけ時間を使っているか。 わかったつもりでいても、実際に行動記録をとってみると、自分の予想と実際の記録には大...

この本にも書いてます。アンリミ読み放題対象!

みなさんが、今日もおだやかな一日をすごせますように。