私にとっての手帳を続けるコツのひとつに、「見返す機会と動機を確保する」というものがあります。
手帳をいつも開ける環境をつくること
私が使っているのは、A6サイズのノートです。
開いて置いたときのサイズ感は、指をガッと大きく開いた自分の手の大きさくらい。
このぐらいのサイズであれば、机やテーブルの上に常に出しっぱなしでも邪魔になりません。
お行儀は悪いですが、朝ごはんを食べながらでもダイニングテーブルに開いておける。
これがA5サイズだと、ちょっと大きすぎる。存在感がありすぎて、邪魔になってしまいます。
仕事用のノートとの併用
オフィスでは、A5のノートを仕事用バレットジャーナルとして使っています。
リングノート(リングが柔らかいタイプ)で、見開きではなく折り返したA5サイズの状態で出しっぱなし。
デスクの上にさりげなく、プライベートのノートも一緒に置いていて、その日のページにプライベートのペンを挟んでおいて、必要な時に光の速さで開けるようにしています。
プライベートの方の手帳が開きづらい状況下では、ふせんに書き留めておいて仕事用ノートの別ページに貼っておき、あとでプライベートのノートに移動、ということもあります。
仕事用バレットジャーナルは、サラサドライというペンで書いていて、プライベートの手帳よりも字が大きく太く乱れがちなのですが、A5というサイズも含め、とてもしっくりきています。
もともとは、仕事の内容を書いたものを持ち歩けないために、手帳を分けたのですが、もし仕事もプライベートも1冊のノートにまとめてることにしていたら、うまく使えていなかっただろうと思います。
スピード感が求められる職場で、A6サイズのノートに極細ペンで小さな字を丁寧には書いていられないだろうし、プライベートのデイリーログが書かれたページをオフィスのデスクの上に開きっぱなしにはできないだろうし。
前の会社では、A6ノートに仕事もプライベートもまとめていたことを考えると、やはり自分に適した手帳というのは、自分が置かれた環境によって日々変わっていくのだなあと思います。
環境は変われど、家でも、職場でも、移動中はカバンの中に、手帳がいつも手に取れるところにある。
視界の中にいつもノートがある環境を作ることで、「手帳をチェックする」という動作を忘れずにすんでいます。
「手帳のおかげ」をたくさんつくること
「手帳が続かない」という悩みは、見方によっては「手帳がなくてもうまく生活できる」という強みかもしれません。
記録するためのツールは他にもいろいろあります。
スマホは便利だし、なんならメモ帳でも事は足りるはず。
それでも、今の手帳がないとものすごく困る、と思うのは、これまでに手帳に助けられたことがたくさんあるからです。
私の「手帳のおかげ」のエピソードは、手帳本体よりも、このブログに詰まっているわけですが、これが手帳を続ける支えにもなっています。
「手帳のおかげでこんなに助かっている、ラクになっている」という実感は、手帳に記録し続けることの原動力です。
ひとつひとつは、「段取りをメモしておいたおかげで時間通りに到着できた」とか、「子供の学校で必要なものを買い忘れずに済んだ」といった、ささやかすぎて言葉にするとばかばかしくなるようなものです。
けれど、こうした小さな成功体験を積み重ねることで、手帳への記録が続くと同時に、手帳が自己肯定感を高めてくれる役割も担ってくれるようになりました。
手帳が続きやすい環境を作るために
カフェでコーヒーでも飲みながら、ゆったりと手帳を開き、1週間を振り返ったりする時間を持てれば素敵です。
ですが現実は、毎朝のように電車に遅れそうになり、職場では毎日時間が飛ぶように過ぎ、家に帰ると思春期の子供たちがおなかをすかせてふてくされている。家事を終えてふーっと息をつき、リビングでくたーっとしていたらもう日が変わろうとしています。
人に自慢できるような優雅なひとときは持てませんが、それでも、温かいお茶を飲みながら、今日いちにちにやりとげたこと、書き留めたことを見返し、うれしかったことを書き加えていると、ちょっとだけ満ち足りた気持ちになれます。
このひとときを持つためには、忙しい時間を縫いながら、一瞬のひらめきや思いを書き残すという手間が不可欠です。
疲れた頭で、ここから一日に起こったこと、感じたことを一から思い出していくのは、私にとっては至難の業です。
手帳を開ける時間を決めてみる
手帳を開くことを忘れがちになるほど心と体が忙しい時は、一日一度だけでも、手帳の存在をリマインドするアラームを設定しておくのが効果的です。
早朝がいい人もいるだろうし、仕事のお昼休みが一番時間を取りやすいという人もいるでしょう。
お風呂からあがって髪を乾かすときに気がつくように、手帳を思い出させるリマインドを鏡に貼っておくのもいいかもしれません。
自転車のペダル漕ぎみたいなもので、最初はちょっと力が必要ですが、車輪が回り始めれば、そんなにがんばらなくても前に進むようになります。