バレットジャーナルを紹介する本を書いたことで、いちばん嬉しかったのは、「やらなければいけないことが頭の中でモヤモヤして、ストレスになっていたのが解消された」といったレビューをいただけることです。
私はほんとうに注意散漫で忘れっぽくて、家族に迷惑をかけることも多く、自分で自分がイヤになるのですが、手帳を見返す習慣ができたことで、失敗する頻度が少しずつ減ってきています。
バレットジャーナルというワードばかりがひとり歩きし、しかもその定義もいろいろで、混乱気味な現状ですが、「箇条書き手帳」によって、暮らしがちょっとラクになる人が少しでも増えるといいなあと思っています。
ひとつに集中しすぎて他を忘れる
上海旅行に行く前は、短い日程の中で最大限満喫するため、情報をひたすらノートに書き込みました。
旅行のことに集中しすぎて、そのあとのことはすべて意識の外。
子どもの入学式の日に提出しなければならない書類のことや、新しく入る塾の入塾手続きなど、事前になんとなく頭には入れていましたが、ノートには進捗状況を確認するページを作っていませんでした。
混乱を極める新年度
旅行から帰って、気持ちを切り替え、せっせと準備を始めます。
新しい制服に袖を通して、慣れない子供に着方を教えたり、長すぎるベルトをカットして調節したり。
宿題は全部終わったと言っていたはずなのに、チェックしたら全然終わっていなくてあわててやらせたり。
塾のガイダンスがあることを聞いていなくて、急に仕事の日程を調整しなければならなかったり、直前になって「あれが足りない、これを買って」と言い出す子どもたち。
新学期の準備を完了していないのに、3月中に出すつもりだったKDPの原稿の校正もしたい。取材や原稿依頼もきています。
すべてが同時進行で、頭が沸騰してくるのが自分でもわかります。
仕事が忙しい時期も重なり、毎日の塾の送迎が夜の時間を細切れにし、ゆっくりしている暇がありません。
久しぶりに失敗した
入学式前日に、チェックリストに記入しながら、提出書類を封筒に入れていたところ、何かが1枚足りないことに気づきました。
役所に取りに行かなければならない書類がありません。
血の気が引きました。
そういえば、この書類セットをもらったときに「役所に取りに行かなきゃな」と思った記憶がよみがえります。
あのときにちゃんとノートに書いておけばよかった。
結局朝イチで入学式向けの身支度を整え、役所に走って書類を入手し、事なきを得ましたが、ほんとうにほんとうに、粗忽な自分に嫌気がさしました。
職場ではこういうミスをしないように、気を張りつつ、ノートでしっかり管理していますが、家ではちょっと気を抜くとこの体たらくです。
ちゃんとしている人には信じられないかもしれませんが、「なんでこんな大事なことを忘れられるの、うそでしょ!」というようなことをやらかします。すっごく気を付けているつもりなのに、頭からすっぽ抜けます。
空いたページの隅に、絵なんか描いている場合じゃありませんでした。とほほ。
もりあがってきた #バレットジャーナル 界隈、きれいなページを見るのも楽しいですが、ここであえて #地味めBuJo を推してみます💕 pic.twitter.com/woDtZ1A0lb
— Marie (@marie__100) April 5, 2018
(お昼にノートの写真を撮って、夕方子どもを塾へ送り届けたあと、このツイートをしてからしばらくして、書類がないことに気づきました)
記録からわかる自分の傾向
反省しながら昔のノートを見返してみると、若干パニックになっているときに限って、こういう「いらんこと」をしているんですね。
テスト前日に模様替えをしてしまっていた私ならではの「あるある」でしょうか。
なんでもない記録が、意外な事実を教えてくれます。
絵を描きこみたくなるときほど、(待て待て、いま自分の頭はとっちらかってるぞ)と気をつけなければ、とメモしました。
(頭が混乱しているときほど絵を描く私)
書くこと、そして見返すこと
提出書類を揃えること、塾に電話すること、ノートに書いてはいましたが、旅行を境に「やらなければならないけれど、できていないこと」の確認ができていませんでした。
どんなに記録していても、見返すことができていなければ、どんなすばらしい手帳術も、夢をかなえるどころか、ちょっとしたイレギュラーな事態にも対応できない。
頭の中で「やらなきゃ」と思っていることを、頭の外に出してやって、整理し、忘れてもまた思い出せるように日々チェックすることが、自分にとってとても大切。
ポンコツな頭を、ノートがいかに支えてくれていたかを実感したできごとでした。
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