シアトルの旅メモ① Amtrak列車とバスでカナダから国境越え

バンクーバーに到着後、一泊二日でアメリカ・シアトルに行ってきました。
陸路での国境越えが大好きなので、行きは列車、帰りはバスです。

シアトルは思ったよりコンパクトで、坂道の多い素敵な街でした。

アムトラック予約

まずは日本にいる間に電車とバスの予約をしました。

Amtrak

バンクーバーという地名はカナダとアメリカ、どちらにもあるので注意すること。

安いのがバス、Cascadesってあるのが列車。
アイコンが微妙に違う。

早めの予約だと割引があるようですが、私は直前に予約しました。

両方乗ってみての感想

電車の方が車窓から見える景色(特に海沿い!)をたっぷり楽しめました。バスより時間はかかりますが、飲み物と軽食販売してくれる車両があるので、乗り物旅を大満喫できます。

いっぽうのバスは、電車より安く、所要時間が短いです。バス内にトイレもあるし、座席も快適。電車は出発時に入国審査があるので、早めに駅についておかなければなりませんが、バスは国境での入国審査となります。

どちらもそれぞれのよさがありますし、直前の予約でも片道50-84ドルで、数ドル追加すればFLEXチケットにアップグレードでき、キャンセルや日時変更が可能になります。

バスがよければAmtrak以外にもFlixBusなどが走っているので、そちらと比較検討するのもおすすめです。

入国申請

アメリカに入国するため、事前にESTAを申請します。アプリもあるよ。

Official ESTA Application Website, U.S. Customs and Border Protection

申請→お金払う→承認メール届く、まで完了すれば終わり。

陸路でアメリカ入国の場合は通常のESTAとは別に、I-94というのが必要なので事前に申請・取得しておくこと。
9月30日から、ESTA、I-94ともにめっちゃ値上がりです。

ESTAと違い、I-94は入国日の7日前から申請しなければなりません。それ以前に申請しちゃうと、せっかくお金を払っても入国時に無効になってしまいます。現地で審査時に払うこともできるようですが、審査がスムーズに終わったので事前申請がラクかもです。

I94 - Official Website

ESTAはApprovedのメールが来て、証明書PDFもダウンロードできるのですが、I-94は申請完了の控えメールなどが届かなかったので焦りました。申請完了時点の画面キャプチャも撮り忘れ、手元にあるのはコピーして控えておいた申請番号とクレカで支払った6ドルの領収メールのみ。

すごく心配しましたが、ミスなく申請できていたようで、「ノープロブレム!」って言って通してもらえました。

アムトラック列車に乗る

さて、Amtrak列車に乗ってシアトルに向かいます。
AmtrakアプリでQRコードのチケットを出せるようにしつつ、バックアップとしてメールで届いたeチケットPDFもスマホにダウンロード。

乗車1日前にimportant informationというタイトルが届きました。
出発駅での事前入国審査に時間がかかるから、遅くとも1時間前には駅に到着しておくこと、ですって。

シアトル行きの列車は一日2本のみ。7時15分にPacific Central Stationから出発です。
私はウォーターフロント駅近くに宿を取っていたので、朝5時半ごろ宿を出てスカイトレインで向かいました。

事前入国審査

長い列に並び、パスポートとチケット、ESTAの有無、それに荷物が無料の制限重量を越えていないかのチェックを受けたのちに、事前入国審査です。

パスポートを読み込ませたらESTAとI-94の申請状況が出て来るらしく、I-94は問題なく申請通ってました。I-94を申請してない人は別窓口でお金を払えば大丈夫です。

審査を終えたらいよいよ乗車。ここからはアメリカ国内扱いです。

駅員さんがいる乗車口まで行き、チケットを見せます。「好きな車両、好きな席にどうぞ」と言われました。

進行方向に向いた1人席が空いていたので着席。
古い車両。午後の便は新しい車両らしい。

車内販売

乗るとすぐに車内放送でコーヒーや軽食の販売について案内がありました。料金が高いビジネスクラスの車両の隣に車内販売車両があるようです。みんな朝食をゲットしようと我先に向かっており、長く待つことになりそうだったので静観します。

列車が動き出してからのんびり向かいます。
予定発車時刻は7時15分でしたが おそらく 15分ぐらい遅れての出発になったかと思います。

車内販売コーナー。スターバックスコーヒーだけでなく、ジュースやお酒、スープも揃っており、軽食類もなかなか充実しています。

時差のせいであまり食欲がなく、軽めにということでIvar’sのクラムチャウダーとクランベリー&グレープジュースを注文。
Ivar’sって有名な店ですよね。クリーミーで濃くて具沢山でおいしい。

クランベリー&グレープジュースもめっちゃおいしくて、どこかで見つけたらまた飲もうと思ったけどふたたびめぐりあうことはありませんでした。残念。

フレーザー川にかかる橋

バーナビー湖のそばを通りブルネット川沿いを列車は走ります。
緑深い川べりを散策する人たちが多くいました。こんなところで暮らせるなんて羨ましい。

左側の窓から大きな川が見え始めました。フレーザー川です。
そして楽しみにしていたNew Westminster Bridgeを渡ります。

New Westminster Bridgeは1904年に開通した古ーい橋です。もとは二層構造で上は自動車、下は鉄道が走っていましたが、今は上層は撤去され、鉄道橋部分のみ使われています。船を通すために、端の一部が回転して船の通路を作る旋回橋。

橋が旋回するのにかかる時間は約7分。一日およそ20回くらい海上交通のために旋回するんだそうです。

窓から見えるのはひとつがスカイトレイン・エキスポラインの走る斜張鉄道橋、SkyBridge。
私が撮ってるとき、ちょうどスカイブリッジをスカイトレインが渡っていきました。

もう一つ、車が通っている手前側の橋が、映画デッドプールに出てきたPattullo Bridge。最後の闘いの背景に見えるあの橋です。
もうじき新しいPattullo Bridgeができたら取り壊されちゃう古い橋。

ここが旋回ポイント。

Mud bayの海上橋を渡ったら、しばらく海岸沿いを走っていきます。 Mud bayという名前の通り、湿地のような海岸が続いています。巨神兵のように立つ丸太棒。たくさんの海鳥、そしてランニングをする人や犬と海辺を歩く人たちの姿に癒されました。

入国チェック

ホワイト・ロックというリゾート地あたりで、列車は一時停車し、制服を着た係員が3人くらい乗り込んできてパスポートチェックがはじまります。

15分くらい停車していましたが、無事チェックが終わり、再び列車は走り出しました。

長い桟橋を窓越しに撮影しましたが、ボケボケで残念。
かわりにこちらをどうぞ。

地名の由来となったホワイト・ロックも車窓から見えるはずですが、見逃しちゃった。

走る走る!

しばらく内陸部を走った後、海のすぐそばに出ました。ベリングハム湾。 右側の席に着いていたので海辺の景色がよく見えてラッキーでした。

その次は マウントバーノン駅に到着。
これ以降はまた田園風景が続きます。スピードも出ている気がする。
ごっついアメリカンなトラックが踏切で待っていたりして、アメリカの大地にいることを実感できました。

しばらくするとまたいくつか橋を渡り、エバレット駅に到着です。
エバレット駅を過ぎてからはまた右側に海が見え始め、美しい景色が続きます。

天気がよくてほんとによかった。

Salmon Bay Bridge

いよいよシアトルが近づいてきます。
もうひとつ楽しみにしていたのが、このSalmon Bay Bridge。

大きな船が通る時は橋桁が片側に開閉する単葉式の跳開橋です。1914年の竣工。
これまた列車に乗っていると跳ね上がっているとこが見えないのが残念ですが、来れて嬉しい。

動画に軽快なシャッター音が入っています。前の席のおじいちゃんが、ばっしばっし写真を撮っててめちゃくちゃ楽しそうで、こちらまでうれしくなりました。

ちょうどこの橋を渡った後くらいにご家族から電話がかかってきて、「うん、うん、もうすぐシアトル着くよ、めっちゃ景色よくて最高だ、ありがとね、ありがとね」って話してて、ちょっとじーんとしたり。

King Street Stationに到着

シアトルに到着です。
駅周辺の治安を心配していましたが、そこまで危険は感じませんでした。

アムトラックバスに乗る

さて、続いては帰りのバスのレポです。

シアトルからカナダへはアムトラックのバスで戻ります。

行きの列車は早め集合だったので心配していましたが、バスの方はかなりゆるく、出発時刻ギリギリにバスが到着。

バス停自体もわかりづらく、駅舎外の奥まったあたりです。

運転手さんによるパスポートとチケットチェック、カナダへの入国スリップを渡されただけで乗車となりました。
(記入用のペンを持っていない人が多くて、親切な私がみんなにお気に入りのペンを貸してあげました)

座席は自由。ヨーロッパで乗ったFlixBusと比べるとややそっけない感がありますが、ゆったりしていて快適です。乗客が少なかったので隣もいなくてラッキー。車内wi-fiはなし。

入国申請書。裏表(英語とフランス語)どちらかに記入。

カナダとの国境でいったん入国審査のためにバスを降ります。荷物も全て持って入国審査の列に並びます。
他のバスの到着もなく、乗車率は50%もないほどだったので、全員が入国検査を終えたのはおそらく20分ぐらいであっさり終了。

行きも帰りも入国審査では5つくらい質問があったので、ほんとにこんなふうに会話するんだー、と新鮮でした。
「ひとりで旅行?なんで?」とか、「荷物それだけ?まじ?」とか、ケンカ売ってんのかなともちょっと思いました。

電車の所要時間が4時間半に比べ、バスは乗車料金が安いうえに3時間ほどで到着するので、移動手段としてだけなら、コスパもタイパもよいかも。

今回はここまで。
シアトルの旅その2に続きまーす。

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