その1からの続きです。

パイクプレイスマーケットからT-Mobileパークに移動するのに、間違えてExpressバスに乗り、がっつりウエストシアトルまで行ってしまい、慌てて戻ってきた話はひとまず脇に置いておいて。
Tモバイルパーク
マリナーズの本拠地、T-Mobileパークです。元セーフコフィールド。
到着日に試合があれば見に行ってみようと思ってましたが、残念ながらその日は試合なし。
イチロー選手の功績を讃える展示壁を記念に撮ってきました。
スタジアムツアー
試合前の見学ツアー(Pre Game tour)に参加すると、スタジアム内見学に加え、選手のバッティング練習を観覧できます。
試合直前のPre Game tourについては、申し込みの際に試合観戦チケットを持っていることが必須となっていますが、それ以外の見学ツアーについては、試合開催日であっても観戦チケットなしで申込OK。
時間が余ったら参加しようと思っていましたが、今回は時間がなくてパス。
チケットはこちらから購入できます!

ルーメンフィールド(Lumen Field)
NFLシーホークスとサッカー・サウンダーズの本拠地。
こちらもスタジアムツアーができるようです。
訪れた日はどちらも試合開催がなく、近くのグッズショップも閉まっていて静かでした。
パナマホテル(Panama Hotel)
キングストリート駅を背に、サウスメインストリートの坂道を登っていくと、日本ではなじみ深い苗字を冠したビルがちらほらと目に入ってきます。
そしてこれが目的地の、パナマホテル。日系移民史の象徴的存在です。
出稼ぎにきた日本人男性の宿泊先として建てられました。1910年開業。
ホテルの地下には、併設されている銭湯の「橋立湯」が今も保存されています。
地下には、戦時中に強制収容された日本人・日系人の所持品が保管されています。戦後、持ち主に戻す努力が続けられましたが、行き場のない荷物は現在も地下にそのまま残されています。1階はカフェとして営業。
残念ながらカフェの営業が終了していて中の展示を見ることができず。
通りの落ち葉を掃いていらした男性が、気の毒に思ってくださったのか、パナマホテルの成り立ちや付近の見どころをお話してくださいました。
宇和島屋(Uwajimaya)
西海岸を代表する日系スーパーマーケット。
興味津々で覗いてみました。
大谷翔平がお茶売ってた。
スターバックス本社・リザーブSODO店(閉業)
SODO地区にあるスターバックス本社ビルに足を運びました。
ビルの上には、どどんとスターバックスロゴが掲げられています。
オフィスに併設されたロースタリーで、朝のコーヒーをいただきます。
おいしそうなペーストリーがわんさか。
お兄さんとぎこちないながらも会話を楽しみつつオーダー。
せっかくなので暖炉の前で。
社員らしきひとたちも多く利用していました。
アメリカっぽいフレンドリーなやり取りがそこかしこで見られ、こっちまでニコニコしていましたが、まさか、数日後にこちらも完全閉店だなんて!誕生の地のリザーブロースタリーがどちらも閉店なんてそんなことある?(くわしくはシアトル記事その1をどうぞ。)
クローズしてしまったお店でおいしいコーヒーと気持ちのよい空間を提供してくださっていたスタッフさんたちが穏やかな毎日を得られますように…。
おみやげの購入、どれを買おうかうんと迷いましたが、重たいものばかりほしかったのでぐっと我慢したことを、今はちょっぴり後悔しています…。
スペースニードル(Space Needle)
1962年の万博のために建てられたシアトルのシンボルタワー。
エドワード・カールソンによるナプキンスケッチを基にジョン・グラハム・ジュニアが設計。
シアトルは地震が多い地域なので、スペースニードルもM9.1クラスの地震に耐えることができるように設計されているんだそうです。
地上184メートルの展望台からは360度の絶景が広がり、晴れた日にはマウント・レーニアも見えるんですって。
今回は下から見上げるのと、おみやげ屋さんをひやかすのみにとどめました。
ポップ・カルチャー・ミュージアム(MoPOP)
音楽・映画・ゲームなど大衆文化をテーマにした体験型博物館。
入ってすぐの大画面では、ライブ映像がガンガンかかってテンション上がります。
ギターのオブジェも圧巻。
シアトル出身ジミ・ヘンドリックスの展示はもちろん、いろんなテーマの展示があって、じっくり見るには時間が全然足りませんでした。
私が訪れたときは、インディーズゲームの特別展示をやっていました。座ってゲームを楽しみながらクリエイターのインタビューを聞けたり、楽しい空間でした。
モンタレー・ポップでジミヘンが燃やしたやつ。
楽しみにしていたニルヴァーナの展示は見当たらなかった。壁のみ記念撮影。
クリス・コーネルの像。
おみやげ屋さんもよかった。
建物デザインはフランク・ゲーリーによるもので、建物のあいだをぎゅるるーーんとモノレールが貫通していきます。
ワクワクする光景をベンチに座ってのんびり鑑賞しました。
フランク・ゲーリーといえばグッゲンハイム美術館ですね。

フランク・ゲーリー、チェコのダンシングハウスも行きました!
チフーリ・ガーデン・アンド・ガラス(Chihuly Garden and Glass)
ガラスアートの巨匠デイル・チフーリの作品を集めた美術館。
光と色彩の幻想的な世界が広がり、隣のスペースニードルと組み合わさった光景も見事です。
開館時間前に到着し、入口近くの自販機でチケットを買ったらほぼ一番乗りで入場できました。やった!
想像を超えるサイズのガラス作品に圧倒されました。
館内で上映されていた、ベネチアなど世界各地で野外展示するドキュメンタリー映像の中で、「作品はおっきければおっきいほどいいと思ってるんだ(超意訳)」と楽しそうにしゃべっているチフーリの表情に思わず笑ってしまいました。
スタッフによる花瓶づくりの実演イベントもやっていて、楽しかった。
アンダーグラウンド・ツアー(Bill Speidel’s Underground Tour)
初期入植者たちが上陸したシアトル発祥の地、パイオニアスクエア。
その地下に眠る、19世紀の「旧シアトル」を探検するツアーです。
地図の場所に行けば、当日直前でも参加できると思います。
シアトルは1889年に起きた大火災の後、街を再建する際に街全体を最大10メートルかさ上げし、その上に新しい街を築きました。ところが、かさ上げが決定する前に早々に再建しちゃった建物は、新しい道路が建物の2階の高さに通ってしまうことになりました。そのため、正面入り口から新しい道路に、なんと梯子をかけて出入りすることに。
それはあまりにも危険なので上からフタをし、あかりとりにガラスの天窓を作りました。
それがこれ。
上から見るとこんな感じ。今は歩道となっています。どのくらいかさ上げされたかがよくわかる。
最終的にフタをされた部分は街路になって地下部分も忘れ去られていき、ゴミ捨て場のような使われ方をしていたところを、歴史家のビル・スパイデルが保存活動に取り組み、こうして今も語り継がれるかたちとなりました。
地下にはいまも当時の通りや建物跡が残っています。
地下に降りると、当時の正面入り口がそのまま残っているところも。
「Dad joke(おやじギャグ)全開で行くからねー!!」とアクセルベタ踏みの話術で盛り上げるガイドのお姉さんは、ほんとに最初から最後まで高田純次でした(ギャグをかましたあとの「ウシシシシ」っていう笑いが特に)。
雨の街であることに加え土地の低いシアトルでは、満潮時には下水が逆流して大変だったため、土地のかさ上げは不完全な下水システムの改善にも役立ったようです。ガイドのお姉さんはうんこの話を実に楽しそうに、しつこくしつこくしてました。
ガイドさんの話の中でも、この時代に活躍した売春宿の女将、マダム・ルー・グラハムの話がおもしろかったので関連書籍や記事を探して読んでみたい。
シアトル中央図書館(Seattle Central Library)
レム・コールハース、ジョシュア・プリンス=ラマス(OMA)設計のガラス張り建築が印象的なシアトル中央図書館。
レム・コールハース(OMA)といえば、中国クラスタの皆さんにとってはおなじみ北京の中央電視台本社ビルの設計者ですね。

ジョシュア・プリンス=ラマスがシアトル中央図書館のデザインについて語るTEDトークがおもしろいのでぜひどうぞ。
「書物それこそがひとつのテクノロジー」ほんとにそう。
外観はもちろん、吹き抜け構造と螺旋状の書架がとっても未来的。
自分の住む街の図書館でも、まっさきに駆け寄る新刊コーナー。
おみやげ物販コーナーもあります。
以上、ほかにも建物探訪ログがいろいろあるのですが、メジャーどころを紹介して終わりたいと思います。
英語は結局思うように話せないままだけど、旅するのに必須の瞬発力くらいは身についてることがわかったのでよしとします!
