バンクーバーの旅③グランビルアイランド

バンクーバーの旅、つづきです。

直近では南米とアフリカ・南半球一周の旅、そして初夏のスリランカと比べると、バンクーバー・シアトルはずいぶんと旅がしやすい。

クレジットカードだけで問題なく旅ができる、とか、交通網が発達していて東アジア系の市民が多いおかげでうまく溶け込みながら注目されすぎずに行動できる、とか、いろいろ理由はあるけれど、やっぱり公用語が英語、というのが大きいんだろうと思います。

もっと若い時に思い切って北米をじっくり旅しておけばよかったなあ、と、バーで出会ったワーホリの若者を見てちょっとだけ後悔のような気持ちが湧きおこりました。

が、変えられないことをぶつくさ言ってもしかたない。
いまがこれからの人生でいちばん若いので。
もっともっと、やりたいことに挑戦し、行きたいところに行こうと思います。

グランビルアイランドに到着

本日も朝早くからバスに乗って移動です。

目的地は、「わたしはグランビルアイランド、とっても好きよー」とAirbnbの家主の奥様が絶賛していたグランビルアイランド。

スタンレーパークのある石炭半島とサウスグランビルをつなぐ99号線高架下にある島です。

入口は高架の真下。

おしゃれなお店がたくさん。

Granville Island Brewing。
1984年創業、カナダ初のマイクロブルワリー。

ギャラリーなど、アート作品を購入できるショップも多く並んでいます。

島の歴史

かつては砂州や浅瀬が点在する潮間帯で、先住民族が魚や貝を採ったりしていたエリアでしたが、20世紀初め、砂州や浅瀬を埋め立てて産業用地を造成する計画が始まり、人工島として造成されていきます。

戦前は工場や倉庫が多く建ち、工業地帯として発展していましたが、戦後は徐々に縮小していきました。すたれた工場跡地の建物を改修し観光施設として再活用しようという取り組みにより、今のグランビルアイランドとなっています。

というようなことを、グランビル橋の下の水辺でフィッシュアンドチップスを食べながらググり、ふむふむとひとりうなずいておりました。

前日、キツラノ方面からグランビルアイランドに寄ってダウンタウンに戻るつもりが、まちがってこの高架上の歩道を歩いて向こう岸まで渡り切っちゃったんですよね…。

途中、村上春樹『1Q84』の青豆みたいに非常階段から下に降りれないものかと本気で考えました。

Giants

健脚があだになりましたが、おかげで島の全貌を上から見ることができました。
ブラジルのサンパウロ生まれの双子の兄弟によるアーティストデュオOs Gêmeos(オスジェメオス)による「Giants」もしっかり鑑賞。

工業用サイロに描かれた巨大な壁画です。

近くから見るとこんな感じ。
6人目が隠れちゃってるので、上から見れてよかった。

いま日本でバリー・マッギーとコラボでエキシビジョンやってますね。
オスジェメオス+バリー・マッギー One More 展

ワタリウム美術館|WATARI-UM
ワタリウム美術館は2020年に開館30周年を迎えた、現代アートの私設美術館です。

A La Mode

サーモンチャウダーを食べさせてくれるお店はエリア内にいくつかありますが、このお店のさっくさくのポットパイを食べたくて、迷わずまっすぐ向かいました!

クラムチャウダー、ビーフシチュー、フレンチオニオンなど、いろんな種類がありますが、ここはやっぱりサーモンチャウダーでしょう!

あつあつが到着。

写真だと小さく見えますが、けっこう食べごたえがあります。

とろっとろのスープはサーモンのうまみたっぷり。スモークサーモンを使ってるのかな?香りがめっちゃいいです。

パブリックマーケット

おなかがいっぱいになったところで、次は市場をひやかします。

ここは魚の名前が日本語で書かれてる。

フルーツもりもり。

お客さんが多くて人酔いしはじめたので、退散します。

Upstart & Crow

一軒目の本屋さん、Upstart & Crowへ。

入り口に、このお店は書店としてだけではなく、非営利のクリエイティブ・スタジオ、文学振興の場としても運営されているスペースです、と書かれています。

今回の旅で10軒以上の本屋さんをめぐり、どのお店も大好きなのですが、特にお気に入りのお店ベスト3を選ぶならこのお店を選びます。そのくらい素敵なお店です。

本屋さん特集はあらためて別記事にする予定です!

Nooroongji Books

続いて2軒目の本屋さんはNooroongji Books。
このブログの読者さんであればお気づきの方もいらっしゃるかも。
ヌルンジブックス、そう、店主は韓国から移住してこられたかたです。

「ヌルンジ」は韓国語でおこげの意味。
「おこげ」が残り物でなくおいしい料理の材料の一つととらえられるのと同じように、マイノリティな文化や言語、表現を大切にしたいという思いが込められているそう。

英語圏において多言語・多文化環境をより広めたいという思いでお店を開いたとのことです。

多言語学習者としては、とても魅力的なラインナップでした。

こちらも別記事にて詳しくご紹介する予定です!

切手が買えた!

前日、カナダポストのストライキが始まり買えなかった切手ですが、グランビルアイランドの郵便局は開いていたので買えました!

ポストがカラフルでかわいい。

てっきりストライキが終わったと思っていたら、その後も長く続いていて、カナダ全体で郵便が届かないなど影響も大きかったようです。

9月の終わりに投函したポストカードは、一か月たってようやく我が家にたどり着きました。

ストライキが(不便さにぶつくさ文句を言われつつも)きちんと労働者の権利として認められる社会がうらやましい。
他者の生活の大変さ、仕事の苦労に対して、「そんな仕事に就いてる自分のせい、リモートで高給の仕事を選ばなかった自己責任」と考えたり発言したりするひとを見かけることがありますが、ひとは社会の中で生きていて、誰かの労働のおかげで生活が成り立っていることを忘れてはいけないなと思いました。

グランビルアイランド。
消費活動を四方八方から迫られる名所はあまり好きではないので、行こうかなどうしようかなと悩んでいたのですが、楽しかったです。
素敵な本屋さんのおかげもあって、ついつい長居をしてしまいました。

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