引き続き、「しっくりくる記録のしかた」に関して模索中です。
今日のテーマは、「全体の見通し」をつける方法について。
見通しをつけているつもりが、実はできていない、だからうまくいかないのかも、という話です。
見通し・第一フェーズ
「Googleカレンダーにすべての予定を登録」する前は、カレンダーや手帳へのメモで自分と家族の予定管理をしていました。
・学校の年間予定表・お知らせプリント→冷蔵庫の扉やカレンダー横の壁
時期ごとにいろんな方法を試しつつ管理していましたが、どうしても「抜け」が出ます。
プリントがあればまだマシです。忙しい朝に、「明日○○だから」と口頭で伝えられても、覚えていられず、次の日の朝に「昨日言ったよね」と言われて慌てる。
情報が散らばっているのも、ものごとをややこしくしてしまいます。
リビングのカレンダーにすべて書いてあると思っていたら、冷蔵庫の扉の方に貼ってあった払込票のことが頭から抜けていて、支払期日が過ぎていた、とか。大事な書類だからファイリングしておいたら存在自体が頭の中から消えていた、とか。
情報の置き場所を覚えておくだけでエネルギーを費やしてしまうのです。
予定を頭の中だけで管理するのは難しい。
見通し・第二フェーズ
そこで、情報を一か所に集めることにしました。
リビングのカレンダーのサイズを大きくするとか、バレットジャーナルに情報を一元化するとか。
いろいろなパターンを試してみて、長期予定はGoogleカレンダー、その日の予定とタスクはバレットジャーナル、というところに落ち着いています。…一か所にはまとまりませんでした。
すべてをデジタルツールで一元化している方も多いと思いますが、私はなぜかうまくいかないんですよね。バレットジャーナルというアナログツールのおかげでなんとか仕組みが作れています。
正解は自分で実際にやってみることでしか見つけられないので、ほかの人の実践例を参考にしながらトライアンドエラーを繰り返すのが結局いちばんの近道かなと思います。
届いた情報をどこに保存するか、情報を探すときにどこを参照するか、というところが定まれば、頭の中のごちゃごちゃがかなりスッキリしてきます。
見通し・第三フェーズ
とりこぼしなく、把握しておくべき予定が1か所に表示されていれば、日々の雑事をうまくさばいていけるのかと思いきや、そんなこともなく。
「土曜日にお弁当」が必要という情報は土曜の朝に気づいたのでは手遅れ。
金曜の夜の時点でおかずの都合がついていなければなりません。
週間スケジュールに目を通したときに気づきそうなものですが、見逃してしまうんですよね、これが。
スケジュール管理では、イベントが起こる日時だけ把握しておけばいいわけではない。
そのイベントのためにあらかじめやっておかなければならないことの存在に、そのための準備が間に合うタイミングで気づかなければいけない。
見通し・第四フェーズ
ということで、タスクの細分化の必要性にようやく気づきます。
土曜にイレギュラーでお弁当をつくらければならないのなら、水・木曜くらいに発生するお買い物イベントの際に、そのことを思い出さないといけないし、金曜の夕食を作る時点でも、明日のお弁当に入れるおかずを余分に作っておけばいいと気づかないといけません。
そこで、水曜に「土曜のお弁当について思いをはせる」というタスクを追加する。
頭の中で予定のやりくりができる人にとっては意味不明でしょうが、私のような人間にとっては、この「小さなやるべきことを可視化」することがなかなか効くのです。
スケジュール表の上にあらわれている「大きめイベント」について、頭の中で一度シミュレーションし、その一行に隠れている「やるべきこと」を見つけて書き出していきます。
手帳に書きこんだりカレンダーアプリに入れた予定って、実は「やること」ではなくて「イベント」だ、と思ってスケジュールに目を通すのがコツです。イベント開催には準備が要りますね。準備して実行するにはあらかじめ手順を確認しておかなければなりません。
タスクとイベント
忙しくなると特に、見えている「予定」というのがイベントのタイトルでしかなく、その中にたくさんのタスク=やることがひそんでいることを忘れてしまいます。
次の日の欄に「可燃ごみ」と一行書かれた予定は、「可燃ごみを出す」というひとつのタスクに見えますが、実は「家じゅうの可燃ごみを集めて袋に入れる」「袋がまだあるかどうかチェックする」「当日の朝忘れずに可燃ごみを出しに行く」という細かいタスクの集合体です。
「家じゅうの可燃ごみを集めて袋に入れる」の「家じゅう」が、「各部屋+キッチン、トイレ、洗面所」といったようにさらに具体的な箇条書きリスト化されます。
といっても、毎回スケジュール帳(アプリ)を開くたびにそういう細かいことを考えているとつかれてしまうので、タイミングを決めて予定をざざっとブラウジングするといいかもしれません。朝か夜か、それともお昼休み時間か、ピントを合わせ直すというかスイッチを切り替えるイメージで見てみてください。
振り返り・第五フェーズ
イベントから細かなタスクを見つけ、最適なタイミングにリマインドを入れることに慣れてくると、次は「振り返り」に意識を向けてみるといいと思います。
見積時間と実際にかかった時間にはどのくらい違いがあったか。
手順を変えたらもっとやりやすくならないか。
繰り返しのあるタスクは、その手順をリスト化して保存し、そのリストを参照する機会ができれば、そのタイミングで「もう少しいい方法はないかな?」と考えたりしています。
定期的に見直しの機会をもてればいいなあと思っていますが、なかなかできていないのが正直なところです。「振り返り」というあいまいなタスクにわざわざ時間を取って習慣化するのはほんとうに難しい。
そこで今は、タスクの細分化時点で一瞬の「前回を思い出す」時間を取ることを意識するようにしています。
1分にも満たない「前はどんな感じだったかな」という振り返りが、少しずつ見通しの解像度を上げてくれるのではないかと期待しつつ。
暮らしのカテゴリごとにある濃淡
この「見通し」をつけること。
家事でうまくいくようになったからといって、そのままスライドさせて英語学習に活かせるかというと、これがなかなか難しい。
仕事でがっつりタスク管理できている人が、家事にそのスキルを応用するのにも、一定の試行錯誤が必要です。
暮らしの中にはいろんな種類の「やるべきこと」があって、いろんなカテゴリが絡み合っていて全体を見なければうまくいかないこともあれば、切り離して取り組んだほうがスムーズにいく部分もあります。
すべてに対し、「よーいドン」で改善をはかろうとすると、足がもつれて転んでしまう。ムカデ競争みたいなものですね。
まずはときほぐし、パーツパーツで試してみて、自分のクセを確認しながら進めていくとうまくいくと思います。
試してみる「パーツ」というのは、「勉強」「料理」というふうなカテゴリ別なのかもしれないし、「起きてから朝食までの時間」「昼休み」と時間でのひと区切りなのかもしれません。
ちょっとずつちょっとずつの改善が、1年たってみると大きな変化をもたらしてくれます。焦らずに、少しずつがおすすめです。