新しい手帳で始めるバレットジャーナル③ 白紙問題



A6のハードカバーのノートになんでも書き込むようになる前は、ほぼ日手帳をはじめ、市販の手帳を使っていました。

はじめはウキウキして、その日の枠に入りきらないくらいたくさん書き込むのですが、そのうち失速して書き込むことが少なくなり、かろうじて定期的に開くのはマンスリーページのみ、といった状況になるのがいつものことでした。

この状況になったとき、いつも心に浮かぶ思いは、次の二つです。

・白紙が続くと嫌になる
・手帳に書くほどの予定や出来事がない

(シリーズで書いていく予定の記事タイトルをちょっと端折りました。)

白紙が続くと嫌になる

白紙が続くとやる気をなくす私のようなタイプの人は、自分をちょっと完璧主義だと感じたことはないでしょうか。

私はダメダメな完璧主義で、完璧にできたことなんてないのに、自分が思ったように進まなくなると、完璧じゃないとイヤだーー! と途中で投げ出してしまいます。

手帳のページに何も書いていない部分が増えて、機嫌が悪くなってしまうのは、「そこには本来何か記録されているべきだ」と義務感を持っているからです。

その義務をちゃんと成し遂げていない自分がイヤになる。

まじめなんですね。

これは長所です。自分で自分をほめましょう。

記録としての白紙ページ

真っ白のまま放置されるページにもいくつか種類があります。

忙しすぎて、あるいは、体調が悪くて、手帳を開くことができず、その日のスペースが白紙になってしまった。

「白紙のページも、『書けなかった』っていうある種の記録だから、書かない日があってもいいんだ!」というポジティブ思考が可能です。

書くことがない白紙ページ

新しい手帳を買って、枠の中に収まりきらない予定や日記を小さな字で書き込むのを数日~数週間続けたあと、ふと我に返ります。

「こんなこと、書いて意味あるのかな?」

朝食ログなんて、毎朝「パン、コーヒー、キウイ、ヨーグルト」だし、書かなくても同じか。

バーチカルの9時から17時に、毎日「←仕事→」って線引いてるけど、こんなの書く意味あるのか?

雑誌の手帳術特集などを見ていると、第一線でバリバリ働く女性が紹介され、分刻みの営業スケジュールを書き込んだ手帳例を目にします。

充実した仕事内容に加え、お稽古事やデート、海外旅行の予定がびっしり詰まった手帳のページを見ていると、(それにひきかえ私の人生って…)と、ものがなしい気持ちにとらわれてしまうことがありました。

開かなくなった手帳の白紙ページ

カバンの中にいつも入れてはいて、予定をマンスリーページに書きこむことはあるけれど、ウィークリーやデイリーのページは真っ白。

すっかり開かなくなってしまったウィークリーページをぱらぱらとめくってみると、手帳を買ってすぐの頃にはりきって書き込んだメモがむなしく残っていたりして。

1か月以上真っ白のページが続いてしまうと、「書かないのも記録のうち」みたいなのは、かなり苦しい言い訳になりますね。

この状態になってしまうと、「高いお金を出して買った手帳なのに、ちゃんと使えてない!無駄な買い物だった!」と、悔しさにさいなまれます。

マンスリーしか使わないんだったら、薄い手帳でよかったのに、なんでこんなぶ厚い1日1ページ手帳を買っちゃったんだろう、と後悔したり。

バレットジャーナルが自分にものすごくフィットしたのは、「白紙のページが生まれない、ページを無駄にしなくてすむ」というところが一番大きなポイントでした。自分をダメだと思ったり、無駄遣いに後悔しなくてすむ気軽さがとてもありがたい。

線を引くことによって生まれる義務感

せっかく「全部何にでも使っていいページ」のノートを買って手帳として使っているのに、ページに線を引いて役割を決めたとたん、そこに「書くべきものを書く」という義務感が生まれます。

毎日日付を入れて、それ以降のページはまっさら。
今日気が向けば、5ページでも10ページでも書いていい。
気が乗らなければ書かなくてもいい。

その自由さが必要な人もいれば、枠を作ってルールを設定することで、ものごとが前に進んでいく人もいる。

あなたはどちらですか?

発展型の自作手帳としてのバレットジャーナル(特に新しいノートを開いてすぐにいろいろなフォーマットを書き込みセッティングするタイプ)が続くのは、「自分で作ったルールを守ることに喜びを感じる」人っぽい気がします。人が作ったルールじゃなくて、自分が作ったからこそ、続けていけるというタイプ。

決まった枠組みがあっても、そこに自分らしさを持ち込んで快適な環境に整えることができる人もいる。

自分の悩みを解決してくれる手帳を見つけるということは、自分の好き嫌い、得手不得手を、ひとつひとつ確認していく作業だと感じます。

書くことがない、ことはない

枠のないバレットジャーナルを運用してみて気づいたのは、「手帳に書くことがない」と思っていたけど、そんなこともない、ということです。

1日1ページとか、見開きページに7日間、とか、書くスペースが決まっていると、「ここに書くにふさわしいことと、そうでないことがある」と頭が決めつけてしまっていました。

ウィークリーの小さなフレームの中に、長すぎる文は書けない。

スーパーの買い物メモなんて、残しておく価値のないものを、この限られたスペースに書いていいものか。
(と思って別のメモ帳に書いておいたら、そのメモがどこに行ったかわからなくなってしまう)

2週間前のあの出来事について思い出したことを今日の欄に書けばいいのか、2週間前の当日の欄に書けばいいのか、それともメモ欄に書くべきなのか、考えているうちに書きたいことがすーっと消えていってしまう。

枠がなければ、そういったことを気にせず、とにかく頭に浮かんだ順番に書いていくことができます。

2014年の1月に、「今年の手帳には、去年から気になっていたBullet Journalを取り入れてみる」という記事を書いてから、もう4年が...