Ayumiさんの記事に倣って、私も洋書読書+オーディオブックの利用法についてまとめてみます。
耳読書に関する情報は、英語の達人というにふさわしいレベルの高い方から発信されているものが多いですが、私のような中級学習者でも楽しむ方法があることを知っていただければ嬉しいです。
100冊以上読んでたどりついた私流・中国語原書の読み方 : Ayumi Chinese Book Cafe
中国語の原書を初めて読んだのは2008年。本格的に読み始めたのは2010年の秋から…
【1】まず目で読む
オーディオブックだけで読書を楽しむには、まだまだリスニング力不足です。
『オズの魔法使い』・『チーズはどこへ消えた?』など、オーディオブックだけで読了した本もありますが、あとから確認してみると(結局確認する)、聞き取れていない部分も多かったです。(でも、達成感が次へのジャンプ台になるので、試してみることは無駄ではないと思います!)
耳からだけでは太刀打ちできないレベルのオーディオブックを、活字と並行して読む方法も試しました。
しかしこの場合、目から読んでも理解しづらい部分がたくさんあるので、辞書を引いたり読み直したりの一時停止が発生します。
そのたびに音声の方をストップさせるのはなかなかのストレスになります。
今では、iOSのKindleアプリで活字版と音声版を並行読みすることができます。
私はアプリで長時間読書するのが苦手なのであまり使っていませんが、知らない単語が出てきたとき、それをタップしさえすれば辞書引きと音声の一時停止ができます。
目と耳の並行読みをしたい人にはベストな方法だと思いますので、ぜひお試しください。
KindleとAudibleのシンクロリーディングがさらに便利に | Mandarin Note
前々から気になっていた、KindleのWhisperSync for Voice機能をいろんな方法で試してみました。WhisperSync for Voice機能は、Immersion Reading…
そういうわけで、最近は無謀なチャレンジは控え、本を読んだあとで音声版での再読を試しています。
洋書はほとんどKindle版購入です。中国語の原書も、買えるものはKindle版を買うようにしています。
読み方は特に決めていません。
・辞書を引く
・気になる文章にハイライトを引く
・はじめの部分は登場人物や場所の名前などをメモする
・並行読み
・途中であきらめることもしばしば
・わからない部分は邦訳で確認したりもする
【2】語句の復習
近頃は英検受験を視野に入れていることもあり、意識して復習するようにしています。
メインはKindle端末の単語帳機能を使用。
ときどき語句や例文を手帳に書きだしています。
Kindle Paperwhite 単語帳機能 | Mandarin Note
質問をいただくことがおおいので、まとめてみました。雑ですが。私のKindleはメニューを英語にして使っています。メニュー表記以外は日本語でも英語でも同じなので画像を参考にしてください…
スポンサーリンク
【3】オーディオブックを聞く
再読したい本に出会うのが難しい
Kindleで読み終えた後、もう一度読み返したいと思えたらオーディオブックを購入します。
以前はAudibleの会員だったので、クレジットを消化するために気になったものを買ったりしていましたが、最近はAmazonから安く買えるので、よくよく吟味してからの購入です。
というのも、一度活字で読んだものを耳から再読する場合は、よほどその作品を好きでないと続きません。結末を知っているのですぐに飽きてしまいます。
サスペンスは勢いで読んでしまえますが、何度も読み返すには物足りないし、重厚な文学作品はそもそも理解できてない部分が多くて耳読書するにはレベルが高すぎたり。
繰り返し読みたい本にはなかなか出会えないというのが正直なところです。
オーディオブックを買うときには、必ずサンプルを試聴します。スピードだけでなく、ナレーターの声質なども聞きやすさに影響します。
今聴いているWe were Liarsは、ナレーターが男性の役を演じるときにすごく変な声になるのが不満です。
アン・ハサウェイ朗読のオズの魔法使いを聞くと、彼女の演技力は声だけとっても卓越しているのだと実感できます。
GRの耳読書で感覚がつかめてきた
これまでオーディオブックは、再読であっても、活字を目で追いながら同時に耳からも音を入れる、というような形で利用することがほとんどでした。耳からだけだとすぐに眠くなって、継続できないという問題もありました。
ところが、このところ少し変化を感じるようになりました。耳だけでも内容把握できる割合が増えているようなのです。
思い当たるのが、GRを使った耳読書です。
知らない語彙や難しい構文のないGRを耳から聞きまくることで、次のような効果が出てきているようです。
スラッシュリーディングで読む感覚を「耳読書」でも
意味の切れ目にスラッシュを入れていくことで前から順に理解するためのスラッシュリーディングですが、耳からだと意味の区切りはプロソディ(リズム・抑揚)で把握できるので、目で読むときよりもむしろ感覚がつかみやすいです。
簡単な(レベルを落とした)文章を繰り返し聞いて、「耳でスラッシュリーディング」のトレーニングをすることで、音だけで理解する力がついてきたのかなと感じます。
また、ただ聞くだけでなくリピーティングや訳出訓練もしていたので、その効果もありそうです。
GR(語彙制限本)が楽しい! | Mandarin Note
英語をやりなおしはじめた当初、Penguin ReadersなどGR(語彙制限本)に挑戦しましたが、なんだかあらすじを読んでいるようで味気なく、長続きしませんでした。多読三原則などなんのその、読みたい…
気をつけていること
オーディオブックを再読するときに注意していることがあります。
■意味の区切りを意識しながら聞く
意味の区切りごとに、そのイメージを浮かべるようにしています。
■少し先に出てくる語句を待たない
これは最近気づいた自分のクセです。
再読なのでストーリー展開を覚えており、印象に残っている語句を待ちかまえてしまうのです。
そこに意識が向いてしまうと、その間の音はきちんと認識できていません。話の筋を知っているデメリットがこの点です。
話の展開に意識を向けすぎないで、その瞬間の音声に集中するように気をつけています。
■意味のとれない語句が出てきたら、思い出そうとせずに、その音を強く記憶に刻む
「この単語、覚えがあるんだけどなんだったっけ」と考えてしまうと、その間にどんどん聞き取るべき音が流れていってしまいます。
知らない語句が出てきたなと思ったら、記憶の引き出しを開けようとせず、その音だけを記憶して、スペルや訳は後から調べるようにします。
■訳そうとしない
瞬間的に意味がとれないと、つい日本語訳を出そうと考え込んでしまいます。意識が離れたその一瞬で、話はどんどん先に進んでしまうので、意味がとれなくても動じずにすぐに切り替え、次の音に集中するようにしています。
こういうトレーニングは、実際の会話や、リスニング試験のときに役立つのではないかと期待しています。
■チャプターごとに繰り返す
「耳読書」と「目で読書」を繰り返します。飽きなければ同じ章を何度か回します。
私の場合、通勤中に徒歩区間は耳だけで、電車に乗ったら目から再読、というローテーションで続けています。
■自分に適していない場合
オーディオブックを聞いていて、「聞こえない音の中に部分的に聞こえる(=理解できる)音があり、その聞こえる部分だけを意識が追いかけているような状態」の場合は、おそらくレベルが合っていないと思われます。これは自分の経験によるものです。
話の内容を知っている場合は特に、聞こえてくる単語だけをつなげて意味を取った気になって、聞き続けてしまうのですが、効果的な学習ではなくなってしまいます。
意味の取りやすい作品に変更するか、スピード調節機能のあるプレーヤーで再生速度を落として聞いてみるか、なんらかの対策をした方が急がば回れです。
私はひとつのことを続けるのが苦手で、だいたい2~3週間も続けば新しいことに気持ちが移ってしまいます。
飽きてはやめ、思い出してはまた手を付け、そんなことを繰り返していても、少しずつ進歩していると思えます。
今年の夏、3か月くらい続いた「耳からGR」が思ったよりもよい効果を出していることに気づき、ただいま英語のリスニング強化月間となっております。
興味のある方はぜひ取り入れてみてください!
聞き読みにオススメ洋書 | Mandarin Note
去年の秋に読んだ本です。Lexile指数が600、多読初心者におすすめされるHolesのLexile指数が660なので、読みやすいのもうなずけます。後半に隠されている秘密にひっぱられ、ぐいぐい読めます…