ホテルヘリタンス・カンダラマ
ホテルには、13時過ぎに到着。
スリランカが誇る天才建築家、ジェフリー・バワが手掛けたこのホテルは、カンダラマ湖のほとり、緑あふれる山の中腹にめりこむように建てられています。
エントランスからすでに、岩肌がむき出しとなって建物と一体化していて、壮観です。
廊下やフロアにも巨岩があちこちに。
見た目だけでなく、水の流れや象の道も変えないように設計されているそう。
バワというと最近はインフィニティープール生みの親ということで紹介されがちですが、今回のスリランカの旅でバワの建築に興味が湧きました。
部屋は落ち着いていていい感じ。
窓の外はジャングルです。鳥の声や猿の声が聞こえてきます。
猿が入ってくるから窓は閉めて鍵もかけてね、の注意書きがあります。
着いてからほどなくして、ザーッと強い雨が降ってきました。
この時期は雨季なので、午後は雨のことが多いようです。
雨の音を聞きながら、ホテルの建物内を散策します。
廊下には壁がなく、風が気持ちよく流れ、草木や土の気配がホテル全体に濃くただよっています。
建物は湖畔に沿って1kmもあるらしく、広すぎて迷子になりそう。
ホテルはレストランやロビーなどがあるメイン棟を真ん中に、北側にシギリヤ・ウイング、南側にダンブッラ・ウイングが、まさに翼のように伸びています。
ホテル自体が美術館のようで、見どころがたくさんです。
ロビー奥に続く廊下は、シギリヤ・ロックのミラーウォールから着想を得たデザイン。
建物の各所にチェアやソファが置いてあり、座ってみるとなるほどの景色。
バワお気に入りの場所。机と椅子もバワデザイン。
うわさのインフィニティプール、泳いでみたいものの、人通りが多いロビーのすぐ近くということもあり、人目が気になって近づけず。
ラキ・セナナヤケによるフクロウのモニュメント。
ホテルの建物周辺もスタッフガイドを聞きながら歩いてみたかったのですが、雨がやまないのでこちらも断念。
部屋から最寄りのプールに泳ぎに行きました。
ホテルはぜんぶで3つあり、部屋から近いプールが一番広かった。
気温が下がってプールの中のほうがあたたかい。
泳いでいると、ふたたびどこかからカムカムと私たちを呼ぶ人影が。
声につられて行ってみると、ホテルのスタッフが雨の中、プールそばの舗装してない車道の向こうに野生の象が来ていると指差してくれる。
最初はぜんぜんわからなかったけど、最後道まで出てきてくれてすぐ近くを歩いてくれた!
雨の中ホテルのプールでぱちゃぱちゃやってたら、すぐそばに野生の象がきた pic.twitter.com/mrCdKcaU9l
— Marie 📗 (@marie__100) April 30, 2025
19時からビュッフェ。
すでにテーブルの半分以上が埋まってます。窓際席に案内されました。この日は娘と、ワンピースを着てちょっとおしゃれなディナーです。
たくさんありすぎて見逃してる料理もたくさんある気がします。
海老のグリルが美味しかった! カナッペ、イカのフリッター、チキンストロガノフ、ココナッツアイスはおかわりしました。
お風呂に入って就寝。雨はやまないみたい。
天空の宮殿、シギリヤロックへ
早めに出発してシギリヤロックに向かいたいので、早めの朝ごはん。
雨はやんできれいに晴れています。
オープンと同時の6時半にレストランに向かったら、湖の向こうのシギリヤロックがきれいに見える窓際席に座れました。
サーモンタルタルが美味しくて、何度もおかわりしに行きました。
マーブルケーキ、クロワッサン、アボガドきゅうりサンドがおいしかった。
7時過ぎにドライバーが迎えに来てくれて、チェックアウトをすませ、いざシギリヤロックへ。
カンダラマ湖畔。
見渡す限りの田んぼ。日本と同じ、米を愛する国です。
ずっとあったかいから一年に二度収穫するって言ってました。
途中でまた象に遭遇。道ばたを普通に歩いていました。
さて、9時前にはチケット売り場に到着。外国人価格のチケットをクレジットカードで購入します。後ろに並んだおじさんがめっちゃ距離詰めてきて、思わず振り向いて日本語で「近い近い」って言ってしまった。
まだ午前中ですが日差しがかなり強いです。
さて、まっすぐな道の向こうにずどーーんと現れるシギリヤ・ロック。
高さ約200メートルの巨大な岩山で、「空中の要塞」とも呼ばれる宮殿の遺跡です。1982年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
岩山の頂上には、5世紀の王カッサパによって築かれた壮大な宮殿跡があり、かつては王の居城として使用されていました。このカッサパ、長男だったにもかかわらず母が庶民出身で王位継承権を持っていなかったため、王位を狙ってクーデターを起こし、父親である王を追放、殺しちゃったひとです。
弟からの反撃を恐れて首都アヌラーダプラを離れ、7年をかけてシーギリヤ・ロックの上に王宮を築いたとのこと。
すっごいこわかったんですねー。
岩山のふもとには幾何学的に整備された庭園や水路、噴水の跡が残されており、古代スリランカの高度な都市計画技術も見ることができます。
こんにちは。
どこ行ってもこの子たちがいる。
獅子の城門から岩肌に沿って長い階段が続きます。
頂上でまったり過ごした後、下山。下岩?
降りる途中にシギリヤレディのフレスコ画が見学できます。
ここからは写真撮影NG。
シギリヤレディを映すために卵の白身と蜂蜜と石灰でぴっかぴかに磨かれたミラー・ウォール。今は落書きだらけで、さわると罰則が科されます。
上の写真の奥に見えるのがシギリヤレディのいる場所に向かうらせん階段。
1000年以上も忘れ去られていたこの壁画、1400年以上前に描かれたとは思えない鮮明さでびっくり。セクシーなからだつきのシギリヤレディは、かつては何百もあったそうです。
岩山を登り始めたあとは売店もトイレもありません。
もよおしたらどうしようと気が気ではありませんでしたが、汗で体内の水分がどんどん出ていったからか、トイレのほうは大丈夫でした。
お水は重いけど脱水症状にならないよう、十分な量を持っていきましょう。日本から持参した魔法瓶のおかげで、冷たいままのお水が飲めるのはよかった。
シギリヤロックに別れを告げ、これから古都キャンディに向かいます。