「話す英語」のためにしていること



ただいま、英語を話さなければならない仕事をしています。

が、びっくりするほど話せない。

もともと人前で話すことに対して、日本語でも苦手意識を持っているので、かなり苦労しています。

この仕事を始めてから、英語でもっと話せるようになるために、これまでやってきたことを備忘録として残しておきます。

中国語での成功体験を英語に活かす

中国語は、大学卒業後の留学期間に習得しました。

留学前の中国語学習は、大学で履修した第二外国語程度。

中国に行った当初はしゃべれない聞こえないで苦労したけれど、4か月くらいたってからかなりラクになりました。
やったことと言えば、①平日の授業(午前中しかない!)参加と②予習復習、③ボキャビル、それから④本を読むこと。⑤ながらでテレビ視聴。

この5つをやってれば英語も話せるようになるかな、と思っていました。

『英語のハノン』もいっしょうけんめいやった。

でも、なかなかスムーズに話せるようにならない。

あのころと比べると、暮らしの中で「これって何て言えばいいんだ」と脳みそをフル回転させる頻度が、圧倒的に違うのだろう、という結論に達しました。

年齢も関係ありそうです。
原因は「脳の衰え」ではありません。幅広く経験値が高くなって、語学力以外のところでカバーできることが増え、若い時に比べて「がむしゃら」さが足りないんだなと思いいたりました。人を上手に頼ることもできるようになったことで、「とにかくなんとかしなきゃ」という気持ちが目減りしている。

効率とかそういうものはいったん脇にどけておいて、目の前のことをひたすらやってみることにしました。

自分に必要なフレーズをインプット

中国語では、単語がわからなくて困ることはあっても、発話前に「頭で文章を組み立てるのに苦労する」ということはありません。とりあえず何かしゃべって場をつなげることができる。でも英語ではしょっちゅうフリーズしてしまう。

オンライン会議などで自分だけがフリーズしてしまうのは(対面での場と違い、周りもフォローのタイミングを読みづらいこともあり)本当に恥ずかしいのです。

聞き取れるけど、自分では話せない。
それなら、みんながどんなことを言っているのか、きちんと把握して、丸覚えしてやろう。

ディクテーション

許可を得て、職場の打ち合わせや会議を記録して、ひたすらディクテーションしました。
書きとってみると、聞いているだけでは気づけなかったことが、たくさん見つかります。
何より、誰も難しい単語は使っていない。簡単なフレーズを矢継ぎ早に繰り出しながら自分の意見を表現していく。

発音もきれいだし、発話スピードも速い人も、実は文章の出だしでつまづき、言い換えながら言いたいことを伝えている、ということもわかります。その言い換え(主語を替えたり、主語は変えないまま動詞を変えたり)履歴から、その人の頭の中でこの表現をどのように組み上げようとしているかがわかったり、この日本語は英語でこう表現すればいいのか、と気づけたりします。

で、ディクテして覚えたフレーズを次の機会にそのまま使う。
同僚が上手にファシリテートした言い回しをあたかも今自分がつむぎ出したかのように話す。

そのうちに、考えなくてもスッと口から出てくることが増えてきました。

使えそうなフレーズは例文リストに加えます。
ディクテーションをして、細部まで聞き取れるようになった音声を何度も聞き直します。

言えなかった表現ピックアップ

ほかの非ネイティブがどのように英語を話しているのかをじっくり確認した後で、過去の自分が「言いたかったけど言えなかった表現」をピックアップし、発話しやすい英文を作っていきます。

日本語で考えて、その構造をそのまま英語にするのは無理だとわかっているのに、「話す場」では余裕がなくてつい、日本語から変換しようとしてしまい、フリーズに至ります。

現場では硬直してしまいがちなアタマをほぐすのにとても役に立ったのが、こちらの本、『シンプルな英語』です。

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GW中にKindle版を買って読んでいたのですが、ページをめくるたびに新しい発見というかアハ体験というか、とにかく今必要な本に出合えた喜びでいっぱいになっておりました。

その都度ピントを合わせ直す

これまでも原書を読んでは、たくさん「これいいな」と思った表現を含む例文を収集していましたが、今仕事のために必要な用例集と見比べてみると、文章のタイプが全然違います。以前のリストを見ても話せるようになる気がしないけど、今作っているリストは、自分がどんな状況で使えるかがはっきりイメージできる文章ばかりです。

以前のリストが無駄だったというわけでは決してなく、自分が必要なものに対してその都度焦点を合わせ直さないといけないのだなと実感しました。

TOEICのスコアが必要であればTOEIC対策に、英検二次試験のためならそのように、打ち合わせでスムーズに発話できるようになりたいならそのように。

「TOEICのスコアが高くても話せなければ意味がない」というのはよく聞く批判です。
今回、話せないことに苦労してみると、その意見はごもっともだと思う一方、TOEIC対策でつけた力があれば、必要な時になれば「話す力」を伸ばす助けになってくれることも経験できました。

まだまだ発展途上ですが、自分の置かれた環境で必要な「話す英語力」は少しずつですが身についていると感じます。

英語学習は中学からの学校英語のみ、英語圏での海外生活経験なしでも、英語をガンガン使う部署に40代後半ではじめて飛び込むことも可能です。興味を持ったら何歳でも、どんどんチャレンジしてみましょう~。

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