事情がありまして、先日生まれてはじめて、乗用車で車中泊をしました。
飛行機とか、夜行バスとか、寝台列車とか、フェリーとか、乗り物の中で眠るのはよくやっているのですが、実はふつうの車で車中泊をしたことがありませんでした。
できるだけ快適に過ごせるように、下調べと準備をして実行したところ、意外に「大丈夫!」でした。
今年のGWはホテルの予約もとりづらく、行き当たりばったりの旅行をする人も多いのではないでしょうか。
ちょっと準備をしておけば、いざというときに車の中でも夜を越せます。キャンプより手軽で楽しい経験ができました。
まずは準備した持ち物を紹介します。
道の駅マップ
いろんな本を見てみましたが、これよかったです!
道の駅の温泉全132湯と、道の駅周辺の日帰り温泉1000湯が総力特集されています。
最悪、車の中でうまく寝られなくても、お昼間に立ち寄り温泉の休憩所で休息もありだね、とプランBを計画できて安心しました。
車内の寝具
車がフルフラットにできるタイプだったので、セミダブルの布団を持ち込みました。
ある程度厚みのある布団でも、車体のわずかな段差が背中に伝わるのは意外でした。
車と布団の間にもうひとつ、緩衝シートを敷くとよいのかもしれませんが、荷物が多くなることを考えると我慢できました。
座席をフラットにするエリアはちょっとでこぼこがあるのが気になるので、エアーマットを使ったところ、なかなかよかったようです。
別途空気入れを用意する必要がなく、足で踏んでふくらますタイプでしたが、意外に苦もなくふくらますことができ、空気を抜くのも簡単でした。コンパクトなので、防災用品として備えておくのもよいと思います。
不器用なので、最初に収まっていたように畳めない人ですが、それほど苦労せず袋に収められました。
枕代わりにクッションを何個かと、毛布とタオルケットを積んでいきました。
車内は思った以上に熱がこもります。
外は寒いくらいなのに、車内に熱気がこもって窓が結露するのにはびっくりしました。
窓の目隠しほか
窓の目隠しになる商品を探して見ると、車種に合わせて作られたものはかなり高価。
汎用6点セットというものがあるのを知り、購入。
コンパクトなのに窓全部の目隠しができるので、助かりました。
吸盤の吸着力がいまいちで、はずれてしまうことがあるので、補強対策が必要かもしれません。
収納時はかなりコンパクト。
窓をちょっとだけ開けて寝るときのために、車用の網戸も準備しました。
ネットの袋を扉自体にガバッとかぶせてドアを閉めるだけですが、便利です。
ちょっとだけ窓を開けておいても目隠しになるので、外からの視線が気になりません。
暑い季節ではなくても、車内の空気がこもると不快指数が上がるので、網戸を使って少しだけ開けて寝るのがおすすめです。
いかにも中華な。
その他車内で便利なグッズ
そのほか、持って行ってよかったグッズです。
まずはLEDランタンです。
100均で売っているものでもいいかなと思いましたが、防災用品としても役立ちそうなので、これを機に購入しました。
商品画像を見て想像するよりも、小さいです。
もう少しパワフルなものの方がほしい人は、お店で現物を見て検討されるといいと思います。
テーブルの上に置いて使うこともできるし、吊るして使うこともできるので便利です。
それから、充電式のコンパクトな扇風機も買いました。空気がこもってよどんでしまうので、扇風機を回すことで車内の空気循環ができました。
これも、今後なにか使う機会があるかなと期待しています。
置いても使える。クリップではさんでも。充電式なのが助かります。
レビュー見たら、暑い時期にベビーカーで使っているという人も。
途中で捨ててもいいなと思って持って行ったタオルがかなり役に立ちました。
あとは、うちにあったS字フック。使わずに置いてあった自転車の荷台固定ロープも、左右のアシストグリップというんですかね、扉上についてる取っ手です。あれに渡してタオル干しロープとして使いました。
今回の車中泊は、万一被災して家で暮らせなくなったときに車の中で生活できるかどうかというシミュレーションも兼ねていました。実際にやってみないとわからないこと(一晩明かすと窓ガラスが結露でびっしょりになる)もあって、いい経験になりました。
予想よりたくさんいるお仲間
車という頑丈な殻の中とはいえ、サービスエリアや道の駅の駐車場に停めて無防備に寝てしまうということに、とても不安を抱いていました。
ですが実際に現地に行ってみると、車中泊で旅をしている人が思ったよりたくさんいらっしゃいます。キャンピングカーでもなんでもない、ふつうの乗用車です。
車の中で寝るのも、窮屈でよく眠れないかもしれないと思いましたが、フィジカルな面ではほとんど不満はありませんでした。小心者なので、外から聞こえる小さな物音(結構外の音が聞こえる)で目が覚めたりしましたが、かといって耳栓を使いたくもない(何かあったときにちゃんと気づきたい)ので、これはやむなし。
幹線道路に近い道の駅でも、暴走する車とか、変な人が車に突撃してくるとか、非常識な騒音に悩まされるということはありませんでした。(これがいちばん心配だったのですが、とても平和で静かな夜でした)
いろいろな制約から解放される時期が来たら、車中泊とホテルでの宿泊を組み合わせながら、車でのんびり長旅をするのもいいかもしれないと思いました。
いくつになっても、今までやったことのないことに挑戦する機会は見つかるものですね。
ドキドキしながら新しい経験を積み重ねていきたい。