読んだ本・雪と珊瑚と・Lone Wolf・とにかくうちに帰ります



あらすじをみると、ほんわかあたたかい話かと思ってしまいますが、いろいろ考えさせられる物語。
中国に行って、「施し」について考えていたところだったので、この本のテーマの一つにそれがあったときには驚きました。

小説だ、しみじみと小説だ! と、わくわくしながら読み終えました。しばらくこの著者の本を追いかけようかなあ。

Jodi Picoultの新作です。オオカミがテーマと聞いて、予備知識があるので読みやすいかも、と思い、とびつきました。
思ったよりも読みやすく、1週間かかりませんでした。

狼に魅了され、群れの一員として生活するほどの研究者Lukeとその家族の物語です。Lukeが事故で植物状態になってしまったことがきっかけで、6年間離散していた家族が彼の元に集まります。回復する可能性のほとんどない彼をチューブにつないだまま生かすか、それとも生命維持をはずすのか、24歳の兄Edwardと17歳の妹Caraが決断せねばなりませんが、意見は真っ二つに分かれます。

それぞれの登場人物の視点で書かれた章の間に、Lukeのモノローグ、あるいは自伝の一章が挟み込まれ、物語は厚みを増してとても読み応えのあるものになっています。Lukeの奥さん、Georgieの章で何度も泣いてしまいました…

読み終わり、goodreadsで読者レビューを読んでみました。
これよりも、以前の作品の方がもっとよかった、という著者の長年のファンの感想を読んでいると、他の作品ももっと読んでみたくなります。

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