『ハッピーエンドは欲しくない』n 読了



しめきりがある仕事を仕上げなきゃと思ってお休みの1日PCに向かいながらも、テスト前に突然思い立って部屋の模様替えを始める学生のように、ブログを何記事も更新したり、Kindleの中のダウンロード本を整理するついでに既読本を読みふけったりしておりました。

所蔵の中でも特に異彩を放っているのが、このKindle書籍。

今年の初めごろからベストセラーリストにランクインしていたので、気になって読んだものでした。

あるべき機能がほぼ機能していない家庭で育った著者が、高校を中退し、ホームレスとなり、その過程でたえず学び続け、自身を救う智恵と技術を書物や経験から習得し、アジアを旅する話です。

はてな匿名ダイアリーという場所で公開されて人気を博した記事が元になったらしいです。
私は本を読み終えたあと2つの記事を読みました。

『ハッピーエンドは欲しくない』を読んでみようかなというひとは、②の方は読んだ後にとっておいた方がいいかなと思います。

Hello World!
人生に物語は要らない

彼のように、ヘビーでダークな体験をした人にとっては、その部分に共感できるところがたくさんあります。
フツーの人たちに混じって働いている自分を客観的に見て、信じられない、とふと素に戻ってしまったりとか。評価され始めると逃げたくなってしまったりとか。

海外放浪の前段となる国内放浪のくだりは、「フツー」の生活のすぐ隣にある未知の世界が描かれています。
すごい体験を共有してもらえるのですが、いわゆる黒歴史を持っていない人にも響く普遍的なおもしろさがあります。

私は角田光代の初期の『みどりの月』がすごい作品だと思っているのですが、これがあんまりいい評価を受けていない。

ヘルシーなメンタルで人生のほとんどを過ごしてきた人には、ちょっとわからないかもしれないけれど、そうでない人にはものすごく響く部分があります。『ハッピーエンドは欲しくない』にも同じものを感じます。

たぶんフィクションですと前置きされてはじまるこの本の中で、何度も引用されるこの本。

一冊の本がここまで一人の人間の人生にコミットするなんて。著者が作中で述べているように、私も本の力を感じました。そして、一冊の本からここまで自分を導くことができる著者の才知に感銘を受けました。

ちなみに、本の終盤で、著者がこれまで書きためたメモをもとにKindleセルフ出版のための準備をするくだりがあるのですが、海外の旅に加えてここにもものすごく共感しました。KDPに挑戦しようと思う方は、この段取りにも参考になる部分があるのではないかと思います。

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