こちらも、映画化を機に読みました。
エマ・ワトソンとトム・ハンクスという豪華キャストです。
読みやすい英語
映画の予告を見ただけでも、なんとなく後味が悪そうな話だと想像はついていました。
小説の冒頭に引用されたスタインベックの言葉も不吉です。
「幸せをしまっておく場所がなくなってしまうだろう」
“There wasn’t any limit, no boundary at all, to the future. And it would be so a man wouldn’t have room to store his happiness.” –John Steinbeck
最初は英語版を読んで、あとから早川書房から出ている日本語版を読みました。
小説の英語は歯切れのいい感じで、読みやすいです。
「全て知ること」はほんとうに「より良きこと」なのか
SNSは良い面もたくさんあります。
Twitterは、それが世の中に登場して間もない頃から、日常的に使っているお気に入りのツールです。
Twitterが存在していることで、このツールの向こうにいる人に救われたり、機会をもらったことが何度もある。
でも同時に、サービスが成熟していくにつれて、開始当初は予想もしなかった現象が生まれてくる。
人間が作り、人間が使っているツールなのに、人間が翻弄されていく。
そういう側面も実際に見て感じているだけに、この物語により恐ろしさを感じてしまいます。
「そんなの現実にはありっこないよ」と笑い飛ばせない。
映画と小説が同じ結末なのかは知らないのですが、うーんと考えさせられるエンディングです。
「繋がる」ことの意味と、今あるツール、これから出てくるであろう未知のツールとどうつきあっていくのか、考えさせられます。
それこそが、作者Dave Eggersの意図するところなのでしょう。
Dave Eggersについて調べていたら、こんなTEDプログラムを見つけました。
小さな行動から、よりよき未来をつくりたい。