This is How I Lied読了。25年前に起きた殺人事件の犯人探し。



Audibleで朗読を聞きつつ、活字を追いました。

朗読を聞き読みすると、誰がしゃべっているかがわかりやすいけれど、朗読が上手すぎて、こわくてしんどかったです。
サスペンスとかスリラーものの朗読は、夜こわくて眠れなくなることがわかりました。

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あらすじ

25年前、小さな町Grottoで16歳の少女、イヴが何者かに殺される。遺体発見者はイヴの妹ノーラと、同級生の親友マギー。
イヴのボーイフレンドだったニック(いけ好かない自己中心的なやつ!)をはじめとする複数の人間に容疑がかけられたけれども、確たる証拠がないまま、事件はお蔵入りに。

そして25年後の現在、イヴの遺体が発見された洞窟で、その日イヴが履いていたブーツの片方が発見されます(ブーツくらい大きい物証、当時の捜査でちゃんと見つけといてよ、と思いつつ読み進めます)。再開された捜査を担当するのは、他でもない、イヴの親友であり遺体発見者の一人でもあったマギーでした。彼女は当時事件を担当していた父のあとを継ぎ、刑事となっていたのです。

そんな近すぎる関係者が捜査を担当していいものか、と思うんですけど、そこはスルーして読んでいきます。

頼りにしたい父親はいまや認知症で介助の手が必要となり、マギー本人も妊娠7ヶ月の身、なかなかアクティブに動けない。
事件当時15歳ということは、25年後のマギーは40歳。お願いだから現場に出ずに身体を休めてほしいと思うのですが、危険も顧みず、事件解決のために走り回ります。

というのも、イヴの殺された当日、マギーとイヴは喧嘩をしてしまい、謝ることもできないまま永遠の別れになってしまったんですね。悔やんでも悔やみきれない思いを抱えつつ、25年ぶりの物証を頼りに、捜査を進めていくマギー。

いっぽう、もう一人の遺体発見者であるイヴの妹、ノーラは子供の頃から一風変わった少女で、当時から学校や家の近所で問題を起こし、姉のイヴを困らせていました。捜査を再開したマギーにも非協力的で、ちょっとありえない邪魔をしてきます。

1995年当時のイヴ・マギーの足取りおよび、ノーラのカウンセリング記録や関係者への聞き取り調査記録と、2020年現在のマギーとノーラの足取りが交互に語られていきます。

タイトル通り、出てくる人たちはそれぞれの理由でそれぞれ嘘をついている。ということが少しずつ明かされていきます。

殺されることがわかっているイヴ目線の章も読んでてしんどいし、捜査が再開したためにたびたび危険な目に遭うマギーが妊婦ということもあって、読んでいる間ずっとヒヤヒヤしどおしでした!

小さな町の閉塞感がよく書けてるなと思いました。
町の人はほぼ顔見知りで、25年たっても顔ぶれは変わらない。イヴを手にかけた犯人もきっと町の住人だろう。そんな中での、25年前の事件の捜査。
変わり者と言われ続け、抜け出したくても逃れられない少女時代のノーラの苦しさにはすごく共感できました。

最後はもうちょっとカタルシスがあってもよかったなと思います。
ミステリーだから、読後感がよくないのはしかたないんだけど、イヴ以外の登場人物にあんまり感情移入できなかったので、星3つ。

読みやすさ

章ごとに時代や中心人物が変わるので、メモを取りながら読みました。

途中から誰が話しているのかわかりづらくなったので、Audibleで聞き読み。
ナレーターの声がとても聞き取りやすい上に、登場人物の読み分けが上手なので、臨場感たっぷりでした。たっぷりすぎて、中盤以降はドキドキハラハラが激しくなります。

半分を過ぎると目で読むスピードの方が速くなって、オーディオブックを中断して黙読で読みたくなったのですが、朗読がよかったので最後まで聞き読みしました。

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