アンディ・ウィアーの新作、Project Hail Maryを読み終えました!
おもしろかった!
発売時は2200円台でしたが、今は少し値下がりしてます。
そして日本語版『プロジェクト・ヘイル・メアリー』も出ました!
『火星の人』を彷彿とさせる宇宙での孤独な奮闘
デビュー作のThe Martianは、火星から地球に帰還するための孤独な奮闘でしたが、今度は人類存続の危機を回避するため、地球から遠く離れた場所で奮闘する物語です。
The Martianはマット・デイモンで映画化されましたが、本作はライアン・ゴズリング主演で映画化が決まっているようです。どっちも私のイメージとは違ったので、皆さんも彼らの顔はいったん忘れてください。
二転三転でハラハラ
Amazonの書籍紹介文では、主人公の置かれた状況がある程度説明されていますが、ネタバレの嫌な人は、ぜひいきなり読み始めてください。
宇宙船の中にいる現在の主人公と、過去の回想が順に語られていきます。
ちなみにタイトルにある「Hail Mary」の意味ですが、もともとは「アベ・マリア」、聖母マリアへの祈祷を意味しますが、アメフト用語で、苦戦を強いられているチームが一発逆転を狙い、試合終了間際にエンドゾーンめがけていちかばちかの長いパスを投げるプレーのことも差します。
以下作品の核心に触れています。
ネタバレ部分と重複しますが、著者の描く主人公は置かれた状況にやむにやまれず、勇敢な行動をとっていきます。
この作品では特に、ひとの心の中にある弱さ、直面した困難から逃げようとする気持ちを否定しない姿勢が顕著で、正しさや強さを押し付けられない感じがとてもここちよかったです。
The Martianもそうでしたが、五感総動員のストーリーです。特に匂いの描写がすごい。快適さとはかけ離れた環境で任務にあたらなければならない苛酷さが、匂いの描写からひしひしと伝わってきました。
とにかくおもしろいです。
現在と過去の行き来で、すこしずつ隠された事実が明らかになっていくのですが、現在の状況が刻々と変わっていく中、ゆっくりと語られる過去の回想がもどかしくて、早く現在に戻ってー!とドキドキワクワクしながらページをめくりました。
きっとすぐに日本語版も出るでしょうが、興味を持った方はぜひぜひ!原書で読んでみてください。