Marianne CroninのThe One Hundred Years of Lenni and Margotを読み終えました。
邦訳も出ています。レニーとマーゴで100歳。
終末期病棟に入院している17歳のレニー。ふとした偶然から参加することになったアートセラピーの教室で、彼女は83歳のマーゴと出会い、17歳と83歳、あわせて100年のふたりの人生を100枚の絵にしていくことになります。
Scribdで電子書籍もオーディオブックも利用できます。
Scribdについては以下の記事をどうぞ。初回登録のかたは、お得に使える紹介リンクもあります。
読後メモ
進行はまるで映画みたいで、レニーとマーゴと、それぞれの人生の印象的な1シーンがテンポよく切り替わり、進んでいきます。
子どもが病気で苦しむ話はつらいですが、レニーとマーゴの人生を行ったり来たりする中で、人生について、やがて来る死について、生きることについて前向きに考えることのできる物語です。
実はこの作品、邦訳が出たときに、大好きな作家である梨木香歩さんの書評で知りました。
最初は日本語で読もうかと書店で手に取ったのですが、2014年に17歳のレニーが「~だわ」と役割語で話しているのがどうしても受け入れられず、英語で読むことにしました。おじいさんが書いた若い女の子のセリフならともかく、若い女性が書いた現代の若い女の子の話す言葉です。レニーや新人看護師が役割語で話す必然性が全然ないので、ちょっともったいないなと思います。海外文芸作品、読まれなくなってきているならなおさら、作る側の意識のアップデートが必要になるのではないかと感じました。