ひといき。



ゴールデンスランバー
ゴールデンスランバー 伊坂 幸太郎
図書館の予約本が常にあるので、家の積読本は返さなくっていいからということでついつい後回しに。そんな中から、ふと気になって読み始めた「ゴールデン・スランバー」。
デビューからずっと追いかけてはいたけれど、「陽気なギャング」以外はイマイチぴんとこなかった。私は音楽のウンチクを語りすぎる人が苦手。マニアックなレコードショップでバイトしていた時は、周囲がそんな人ばかりで、かなり知識は叩き込まれたのだけれど、音楽はそんな風に頭でっかちで楽しまなくってもいい、といつも反発していた(心の中で)。伊坂ワールドにはウンチクや理屈が多くて、相性よくないかな、もう新作追いかけるのやめようかな、という気持ちが変わったのが「魔王」を読んだとき。この作品は「魔王」の流れを多く汲んでいる。「重力ピエロ」「アヒルと鴨」の流れが好きな人は、この作品をイマイチ、と感じる人も多いのではなかろうか。
日本で「オズワルド」が生まれた瞬間。物語はそこから始まる。
無実の彼は、巨大すぎる不気味な追っ手から、逃げる。ただひたすら逃げる。絶妙なカットバックと、著者の最大の持ち味の、各所に潜む伏線。「何もかも説明が中途半端」な結末と不満の声もあるけれど、それこそが著者の主張ではないかとさえ思える。
あ、こっちは読書ブログではなく中国語学習ブログでした。
つい熱くなってしまいました~
「ひといきつく」つもりで手に取った本、思わず「一息」に読んでしまいました♪

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