本の虫むずむず



「何冊読んだ?」に触発されて、本の虫がうずうずごにょごにょ活動を始めております。
思えば結婚直後の無職期間、それに妊娠中(二人合わせて1年半)は、病院のベッドにお世話になる時間が長かったこともあり、手当たり次第に読みまくりました。
特に新潮クレストのシリーズは、読み応えもあるしハズレも少なくて、新刊が出れば片端から読んでいました。気がつけば最近はすっかりご無沙汰。調べてみたらおもしろそうなのが出ているので、ぼちぼち読んでみる予定です。
ガラスの宮殿 (CREST BOOKS)
小沢 自然,小野 正嗣,アミタヴ・ゴーシュ

ビルマ最後の王都陥落――英軍が侵攻する古都の混乱のなか、幼き孤児と侍女は偶然出会った。そして、彼らの生と交錯するインド人エリート官僚の美しき妻。世界屈指のストーリーテラーが魔法のように紡ぎだす運命の恋のゆくえ、遍在する死の悲劇と20世紀の激動。全英50万部突破、各賞受賞の世界的ベストセラー、日本上陸。

土曜日 (Shinchosha CREST BOOKS)
イアン・マキューアン

突発的なテロ、見知らぬ若者の激発、親友との仲違い。なにが起こっても起こらなくとも不思議ではないその日、ヘンリーの周囲は危機の予兆に満ちていた。そう、世界はあの日以来変容してしまったから――。果たして安息の日曜日は訪れるのか。名匠が優美極まる手つきで鮮やかに切り取る現代ロンドンの一日、ブッカー賞候補作。

マーキュアンは「アムステルダム」がよかった。
遠い音 (新潮クレスト・ブックス)
フランシス・イタニ

第一次世界大戦が迫りくるなか、グローニアは5歳で聴覚を失った。家族や世界とのつながりを回復させようとする祖母。現実を受けとめられず、神に祈り医者にすがる母。祖母が根気強く教える言葉の断片が、やがて世界へつながっていき、聾学校で学んだ手話が彼女の新しい人生を切りひらく。音楽好きの青年ジムとの出逢い。そして、結婚。しかし、つかのまの幸せを残し、夫は戦場へと旅立っていく―。

密会 (Shinchosha CREST BOOKS)
ウィリアム・トレヴァー

早朝のオフィス、カフェの片隅の定席、離婚した彼女の部屋。秘めたふたりの愛の決断とは−。アイルランドとイギリスを舞台に、人生の苦さ、深みを静かなまなざしで描く12篇。

最後の注文 (新潮クレスト・ブックス)
グレアム・スウィフト

ロンドンのパブの止まり木に、うだつのあがらない男が三人。カウンターにはグラスと並んで壷がひとつ。肉屋のジャックの遺灰である。そこにジャックの義理の息子がベンツで乗りつける。「死んだら、マーゲイトの海にまいてくれ」―亡き友の“最後の注文”を叶えるため、弔いのドライブが始まった。挫かれた夢、嫉妬に裏切り…次第に明らかになるそれぞれの過去。思い出は哀調を帯び、秘密もまたあらわになるが、男たちの結びつきはかえって強まっていく。ほろ苦い人生を陰影ゆたかに描きだす傑作長篇。ブッカー賞受賞。

ナンバー9ドリーム (CREST BOOKS)
デイヴィッド・ミッチェル

詠爾は島を出た。東京の混沌にまだ見ぬ父を捜すため。やがて明らかになる双子の姉の死、心を病む母の存在−。ハルキ・ムラカミやジョン・レノンへのオマージュに溢れた、疾走と喪失、そして再生の物語。

著者は広島で英語教師をしていた経験があるとか。
以下は読了本の中でも特別印象が深いものたち。
強烈な順に並べてみました。
停電の夜に
ジュンパ ラヒリ
・前にコメント欄でも盛り上がりました。私は最後の一篇が好き。
その名にちなんで (新潮文庫 ラ 16-2)
ジュンパ・ラヒリ
ソーネチカ (新潮クレスト・ブックス)
リュドミラ ウリツカヤ
・本好きな女性にぜひ読んでほしい。ウェズレーの「満潮」を思わせるテーマだけど、それぞれが全然違う展開。そういえば「満潮」は絶版なのね。いい小説なのに。
アンジェラの灰 新潮クレスト・ブックス
アンジェラの祈り (新潮クレスト・ブックス)
フランク・マコート
・ど貧乏な少年時代。でもなんだか笑ってしまう不思議な小説。
最後の場所で (新潮クレスト・ブックス)
チャンネ リー
・ラヒリと前後して読んだのをよく覚えている。2作とも強烈だった。
シェル・コレクター (新潮クレスト・ブックス)
アンソニー ドーア
コールドマウンテン 新潮クレストブックス
チャールズ フレイジャー
・映画のあとで読んだせいか、「原作の方が断然いい!」とは思わなかった。映画も大好き。
ジャイアンツ・ハウス
エリザベス マクラッケン
・表紙のほわわんとしたイメージとは裏腹に、泣けた。
朗読者 (新潮文庫)
ベルンハルト シュリンク
・多分古本屋でいちばん目にするクレストの1冊。
クレスト以外ですんごく印象に残っている海外文学の2冊。両方とも妊娠中に読む本ではないかな、と今になって思う。

パイの物語
ヤン マーテル

1977年7月2日。インドのマドラスからカナダのモントリオールへと出航した日本の貨物船ツシマ丸は太平洋上で嵐に巻き込まれ、あえなく沈没した。たった一艘しかない救命ボートに乗り助かったのは、動物たちをつれカナダへ移住する途中だったインドの動物園経営者の息子パイ・パテル16歳。ほかには後足を骨折したシマウマ、オラウータン、ハイエナ、そしてこの世で最も美しく危険な獣ベンガルトラのリチャード・パーカーが一緒だった。広大な海洋にぽつりと浮かぶ命の舟。残されたのはわずかな非常食と水。こうして1人と4頭の凄絶なサバイバル漂流が始まった…。生き残るのは誰か?そして待つ衝撃のラストシーン!!文学史上類を見ない出色の冒険小説。


白の闇
ジョゼ サラマーゴ

ある男が突然、失明した。視界がまっ白になる病気。原因不明のまま、伝染病のように感染は広がってゆく。政府はかつての精神病院を収容所にして、患者の隔離をはじめる。そこでは、秩序が崩壊し、人間の本性がむきだしになってゆく。阿鼻叫喚の世界。やがて国中が目の見えなくなる病気に侵されて…。圧倒的な空想力で描かれる現代の寓話。ヨーロッパで最も独創的な作家の衝撃的作品。1998年ノーベル文学賞受賞者・サラマーゴの最高傑作。

ちなみに、最近の学習。
英語多読:児童書を1日1,2冊。
通勤時間:読書「新結婚時代」か「英語口」音読
こんなものです…
その代わりといってはなんですが、子供のボトムス2枚、相方のお弁当バッグ、お人形の服1枚とおんぶひも2点、お人形のふとんと枕2組制作いたしました。
夜中はせっせとお針子です。

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コメント

  1. rororo より:

    新潮クレスト、わたしも愛読しています。ご紹介の本のなかにもお気に入りがたくさん。
    春ですね~素敵な小説を読みたいな。

  2. Marie より:

    >rororoさん
    さすが読書家のrororoさん。
    また機会があったらrororoさんのおすすめ小説も教えてくださいね~
    ってこれ海外からの書き込みかしら!?