洋書を読みたいけど読めない、というようなコメントを時々ツイッターなどでいただくのですが、私も最初からスラスラ読めたわけではありません。いまだに思うように読み進めず、放置してある本もたくさんあります。
洋書多読に本格的にチャレンジしはじめたのは2010年のこのイベントがきっかけ。それまでも細々と苦労しながら1冊を時間をかけて読んではいましたが、このイベントで、期限を決めて量を読むことで、ぐっと力がついた気がします。
秋の多読チャレンジ! | Mandarin Note
Twitterで、渡辺由佳里さんが「秋の多読チャレンジ」を呼びかけていらっしゃるのにホイホイ乗っかって、ただいま英語多読中です♪由佳里さんのブログ過去記事を追いかけているだけでどんどん読みたい本が増え…
上の過去記事からわかるように、児童書以外は読むのに相当苦労していて、ほとんどが対訳とつき合わせながら読みました。難しいところは日本語で読んで、部分的に原書ということもありました。
こんなことして読んだことになるのかなあと思いつつ進めていましたが、結果的にこの経験によって普通のペーパーバックもなんとか読み切れるようになったので、きっと効果があったに違いありません!
また、読みきれたという喜びと、カンニング読書なのでちょっとズルした後ろめたさとで、同じ本に何度も目を通したのもよかったのかなと思っています。
洋書にチャレンジした初期の頃から順に、私が気をつけていたポイントを簡単に紹介します。
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洋書を読むときのポイント
★邦訳が出ている洋書を選び、わからないところはためらわずに日本語で確認する。
★話の内容を知っているものを英語で読むのは効果的だと頭ではわかっていても、既知の内容を読むのはつまらなくて続かない場合は、未読の洋書と邦訳を準備して、章ごとに英語と日本語を交互に読む。英語から読んで意味を取り、日本語で確認という順でもいいし、日本語をざっと読んで英語を確認という順でもよい。
★自分が大好きな作家の新刊だとやる気が倍増する。
★話題のベストセラーを邦訳が出る前に読むと優越感にひたれそうな人はそういう本を選ぶ。
★「映画化された作品はまず原作から先に読む」派は、封切り前に原作を原書で読んでみる。
★最初の数章は、小説の背景や登場人物の関係を把握しなければならないので、読むのに時間がかかる。日本語でもそうなので、英語ならなおさら。Kindleのゲージの10〜30%までは読みづらいのが当たり前。
ぼんやり霞がかかったような状態でも、そこを越えれば一気に読む速度がアップすることがあるので、読みたい気持ちがあれば30%くらいまではねばって食いついていく。
★逆に、読みたくなくなったら一旦放置する。また読みたくなるかもしれないし、日本語読書と同じで、作者との相性がよくないのかも。
★わからないところは適当によみとばす。ブックマークをつけておけば、後から読み直して「!」となることもよくある。
★短編は意外に難しい。物語を把握する前に終わってしまったりする。
★児童書は生活に密着しすぎて知らない単語や言い回しがたくさんあって読みにくいと感じることも多い。大人向けの大衆小説、ミステリーやロマンスの方が案外読みやすいかも。ビジネス書に慣れている人はビジネス書からはじめても。
★読み切りたいけどなかなか進まないときは、思い切ってオーディオブックも購入し、聴きながら読む。目で読むだけだと同じところを行ったり来たりして進まないけれど、耳と目を同時に使いながら読んでいく。オーディオブックの力を借りてとりあえず先に進める。わからない部分が多少あってもストーリーはなんとかつかめる。
★気に入った作品のオーディオブックを買って、耳から再読してみる。
★読んだ本を時間をおいて再読してみる。苦労して読んだものがスラスラ読めるのに驚くし、スラスラ再読することが速読力を高めると思われます。
★何はともあれKindleおすすめ。
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最初の数章を読むのに苦労するのは、英語力よりも話の内容を把握できていないからという理由が大きいです。
その負荷をできるだけ軽くするには、
①Amazonなどにあるあらすじを読む。
②Goodreadsなど書評サイトのレビューをざっと流し読みする。
など、予備知識を得ることでかなり読みやすくなります。また、レビューサイトで星がたくさんついているのを確認すると、「今おもしろくなくてもきっともうすぐおもしろくなるはずだ!」と粘る力が生まれます。たまに最後までつまんなかったりしますけど。
そしてもうひとつ、私は日本語の本を読むときもやるんですが、メモを取りながら読むのもおすすめです。
登場人物が多いと、名前を覚えたり関係を把握するのが大変です。私はいろんな本を並行読みするので、ちょっと間を空けてから読むとすっかり内容を忘れていて、何度も読み直し、苦労する羽目になることもあります。
そんなときに、それらをメモしておいたものを見ながら読むと、だいぶ負荷が軽くなります。わからないままメモっておいて、後からどんどん書き足していく感じです。
ブログで紹介しようかなと思いついたので、いつもよりキレイに書いてます。昨日から読み始めた本のメモ。
名前と性別はとりあえず必須です。そしてこのメモでもすでに起こっていますが、よく性別を取り違えてます。
いつもはもっとぐちゃぐちゃです。
プロローグは、だいたい後から意味がわかるものだと思っているので、いつも簡単にメモするだけで、深く考えないようにしています。今回の本は、プロローグが第1章と直結してましたが、後半でやっと意味がわかる本もあります。
このブログを書きながらツイッターを眺めていたら、あの外国語おじさんのこんなツイートを発見。おなじようなことをしてらっしゃるんだとわかって嬉しくなりました。
ここ数日間、読んでいる本の登場人物を機械的に丸暗記するという、一見バカみたいな作業をしているのだが、これをすると読書の密度が俄然と濃くなり、集中力も理解度も格段とアップする事が実際にやってみてよく分かった。皆様も騙されたと思って小説でもノンフィクションでも一度是非お試しください。
— Uncle Monoglot (@UncleMonoglot) 2015, 8月 20