本年もよろしくお願いいたします。

新年早々お邪魔した中国語関連のブログでは、続々今年一年の目標が掲げられていました。
私はといえば…大概2ヶ月もしないうちに言ったことすら忘れているので、書かない方がよさそうです。
去年は結局、韓国語もベトナム語も尻すぼみだったし。
やはり、旅に出て必要最小限の会話ができるくらいに語学をマスターするためには、ものすごく強い動機が必要です(私の場合)。
「いつか旅行に行った時に~」じゃなく、「○年○月○日に行く時に」じゃないとだめで、でもそれだとどうしても、夢中になって勉強する時間が短期間になってしまうんですよね。
完璧じゃないまま当日を迎えてしまい、案の定、かの地でもどかしい思いをして「こんなことじゃだめ、もっと勉強して話せるようになりたい!」と強く決意するのだけど、帰りの飛行機を降りた頃にはその固い決意も空気の抜けた風船みたいに頼りないものになってるというのがいつものパターン…
せめて中国語くらいはレベルアップを目指したいと思います。
さて、年末年始はというと、ずーっと実家でゆるゆる過ごしました。
子供の帽子を仕上げたあとは、手袋を2人分編みました。で、いろいろやりたいこともあったのに、なぜか毎日睡眠10時間以上…(子供との昼寝つき)
「平淡生活」も見るには見たのですが、どうも内容が暗すぎてあまり気が乗らず、むかーし買った池莉の全集などをぱらぱらめくっておりました。ほとんど勉強らしい勉強はしておりません。ああ残念。
その代わりといっては何ですが、この2冊を本棚から取り出し、飽きずに眺めておりました。村上春樹の語学関連のこの2冊は、私の大好きな本のランキングに、長い間上位にランクインしています。

翻訳夜話 (文春新書) 村上 春樹,柴田 元幸

やがて哀しき外国語 (講談社文庫) 村上 春樹
特に「翻訳夜話」の中で村上氏が語る翻訳への熱い思いを読むにつけ、ああ、こういうアプローチもあっていいんだわ、と一人で納得し、強い味方を得たような気持ちになります。
翻訳家を目指す人たちへの村上氏のアドバイスは、「本当に好きなテキストを見つけてこつこつ訳す」「手を動かして(日本語の)小説をまるまるひとつ書き写してみれば、いい小説に宿るグルーヴを感じられるはず」
初めて読んだとき、「こつこつ訳す」はもう実践していたので、当時気に入っていた中沢けいの短編「母の鼻孔」を書き写してみて、読むだけではわからない圧倒的な何かを感じ取って愕然としました。
あの体験を思い出し、もう一度誰かの小説を書き写してみようかな、と考えましたが、さあ誰にしよう…。好きな作家というのはもうたくさんいるけれど、書き写したいほど愛している文体&ストーリー、というのはものすごく限られてくるんですよね…長編はきついので短編を、となるとなおさら。
今思い浮かぶのは堀江敏幸くらいかしら。堀江敏幸といえばこの人も翻訳に愛着を持っている人。やはり何かつながるものがあるのでしょうか。
ほらほら、言った先から中国語学習から脱線しつつあります…
今年の私がどこへ向かうのか、どうぞ優しい目で見守ってくださいませ。
新しい1年もよろしくお願いします。

豊海と育海の物語 (集英社文庫)
中沢 けい(「母の鼻孔」収録)

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