余韻のある短編小説集 《飞行家》 双雪涛



2018年最初に読んだ本が、この短編小説集。

《飞行家》 双雪涛
《飞行家》 双雪涛

作家 | 双雪涛 是秘密使一个人区别于另一个人 ~ 南方人物周刊 南方人物周刊

この記事を読んで作者に興味を持ち、とっつきやすそうな短編集から読み始めましたが、予想を上回るよさでした。
とても好きなタイプの小説です。

故事发生的地点大多是没落的北方城市。艳粉街、影子湖、光明堂、红旗广场、春风歌舞厅、红星台球社……这里布满破败的街道、废弃的工厂,流窜着形形色色的人。
故事里的角色大多是被遗忘的边缘群体。久藏、小橘子、疯子廖澄湖、“少年犯”柳丁、姑鸟儿、驯养师阮灵、“疯马”马峰、“飞行家”李明奇……他们是被历史的大潮拍在岸边的鱼。
在《飞行家》里,就是由这样一群人,在这样一些地方,让凡人的热血、尊严和自由绽放出火光。

華文世界電影小説賞受賞で鮮烈なデビュー

2010年の“华文世界电影小说奖”にはじめた書いた小説が受賞。
専業作家という存在が珍しい中国において、彼はその2年後に勤めていた職場を辞職します。
銀行、それも国家政策性銀行という安定した職を手放すという彼の決断に周囲の人たちはみんな驚きました。
勤務先ではそれまで誰も自主退職したことがなかったので、どういう手続きを踏めばいいか知っている人がいなかったそう。

飞行家・跷跷板

最初に掲載されている短編集。
つきあっている彼女のお父さんの入院の付き添いを手伝う「私」。
病床にある恋人の父親は、「私」にある打ち明け話と頼みごとをするのです。

「私」と恋人のなれそめや、「私」の淡々とした自分語りに、知らず知らずのうちにどんどん引き込まれていきます。

読み終えた後も、なにか読み落としたところはなかったか読み返したり、書かれていない行間を読み取ろうと頭をひねったり。余韻の残る物語です。

飞行家・宽吻

いちばん気に入ったのが、この作品。
バツイチで、離れて暮らす娘が一人いる大学講師の男と、水族館でイルカのトレーナーとして働く若い娘の話。

著者双雪涛の作風は村上春樹や王小波に例えられるのですが、この話では、主人公の大学講師が授業で村上春樹作品をとりあげたりしています。

短い話なのですが、自分の生活のほぼすべてをイルカに捧げるような生き方をしているトレーナーにぐっと感情移入してしまったり、主人公の語りの中だけでしか登場しない元妻の性格までなんとなく伝わってきていろいろ考えたり、奥の深い物語です。

終わり方も、短編らしい余韻があってよかった。

どんどん作品を追いかけたくなるほど好きな作家を見つけることほど嬉しいことはありません。

次は2016年の短中編、《平原上的摩西》を読み始めています。

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