留学後、仕事で中国語を使うことになり、当時は今ほどテキストの種類も情報も多くないなか、あわてていろいろ買い揃えました。
役に立ったのが下記の2冊。
フォーマルなシーンで、どのように対応すればよいのか、通訳者として日々なすべきトレーニングとはどのようなものか、この2冊にはずいぶんたくさんのことを教えてもらいました。日々立ち向かわなければならない仕事と、帰宅してからこの本を開いて勉強する時間が、私の中国語をずいぶん高いところに押し上げてくれたような気がします。(今はずるずるとなす術もなく下降中ですが…)
今手元にあるこの本は、今より何歳か若く、今より何倍も必死だった私の姿を思い出させてくれる内容です。目や耳で理解するには問題ないけれども、自分の頭で考えて自然に口に出せるようになるには時間がかかりそう。
FAXのやりとりなども現実的で、乱れた漢字の解読に四苦八苦していた入社直後の自分が脳裏に浮かんでしまいます。
電話で先方とやりあったことも。電話がかかってくるのはたいていFAXでは間に合わない、切羽詰った問題が起きたときなので、余計に緊張したものでした。
中国とビジネスをするときによく起こりがちな問題も、このテキストではスキットの中から学ぶことができます。
あのときの集中力、なにかに追い立てられるようにしながら日々頑張っていた自分を振り返り、いとおしいような気持ちになりながら、改めて、初心を思い出させてくれる大切なテキストになりました。待場先生、これからも宜しくお願いします。