訳しづらい言葉・訳さなくていい言葉



書店で何気なく手に取ったこの本、なんだか懐かしくなりました。
というのも、仕事で中国語を使っていた頃、この手の意味のあまりない「つなぎ」的日本語を訳すのに苦労していて、自分でこれに似たまとめノートを作っていたからなのです。
表紙にあるような「ではそういうことで一つ宜しくお願いします→どうか本件がうまくいくといいですね」ほど理路整然としたものばかりではなく、訳しづらいこと、あまり意味はないけど字数の多い言葉を置き換える言葉などをノートに集めていました。
日本語もですが中国語でも、公式の挨拶文にかなり修飾的な決まり文句があるので、それを全て意味どおりに訳さず、適当な言葉に置き換えたリストなどは、結構役に立ちました(もうきれいさっぱり忘れてますが)。
なんということのない内輪のやり取りをそのまま訳してしまって「やめて」と言われたこともありました。でも黙っていると相手が「何て言ってるの」と聞いてきたりするので、それをうまくごまかす、というか軽くかわす機転も必要だなあと当時は感じていました。そういうことが日本語でもできないどんくさい人なので、毎回反省ばかりでしたが…。
同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセシング
同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセシング
この本の中の言い回しで気になった文章は、中国語にするとどうなるかやってみるとおもしろいと思います。文化的背景が違うので、必ずしも紹介されている英文の意味と同じにはならないのがミソですね。

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コメント

  1. Meijiazi より:

    ありがとうございます。
    本書および『口が覚える中国語』編集者より。
    韓国語版、もうしばらくお待ちください。

  2. Marie より:

    >Meijiaziさん
    コメントありがとうございます。韓国語版、出るんですね!期待しています!!
    それにしても『同時通訳…』と、いいなと思ったテキスト2冊とも担当されているとは奇遇ですね!

  3. お節介じいさん より:

    挨拶言葉には、日本語と中国語の間に、かなりの意識のズレがあるようで、通訳者はその場の雰囲気を素早く察して、臨機応変に対処しなければならないという話を聞いたことがあります。挨拶言葉の違いは、即ち両国の文化の違いと言えるかもしれません。
    例えば、「初めまして」を、そのまま「初次見面」と直訳するよりも、「幸会!幸会!」と意訳したほうが、ベターとのこと。
    しかし、日本と韓国は文化が似ているのか、直訳しても良い場合が多いですね。
    「初めまして」はそのまま「チョウム ベップケッスムニダ」で良いのだそうですね。

  4. Marie より:

    >お節介じいさんさま
    確かにその通りですね。中国語では字面だけを訳しただけでは会話がスムーズに流れないことが多いと思います。韓国語はその点、ニュアンスが似た言い回しが多いみたいですね。