神なるオオカミ 第8章



1回目の発表が終わって安心していたら、あっという間に2巡目が回ってきました。

第8章です。

陳陣はビリグと共に、オオカミ狩りのための罠を仕掛けに行きます。オオカミに悟られないよう、ひとつひとつの作業に細心の注意を払ってますが、これを表現する中国語は「小心翼翼」以外に何かありますかねえ?

・小心翼翼:大変用心深い,きわめて慎重である
【反】小心谨慎、谨小慎微
【近】粗心大意、毛手毛脚
【歇后语】 拿着鸡蛋走冰路
…と、百度知道の回答にはありますが、拿着鸡蛋走冰路は提心吊胆(本文中にも陳陣の心情描写にありますが)に近づいてしまい、日本語の小心翼翼のニュアンスと同じような感じになっていますね。

今回も前回と同じように、気になった語を挙げていきます。前回ほど搭配に気を配れませんでした、残念。

陳陣がビリグじいさんに、まさかその仕掛けを煮て食べるんじゃないでしょうね、と冗談を言うところで、
?牙口好硬呵。
と言うのですが、この「老」の使い方は直截的ですね。
近しい関係ということもあるのでしょうが、失礼にはならないんでしょうね。「老王」など呼称にもなるくらいですから、「老」の字は中国ではある種の威厳を持っているのだろうなと感じました。何かにつけてシルバーだの高齢者だの、「老」という字をできるだけ表に出さないように「小心翼翼」な日本とはかなりイメージが違っていそうです。

ガスマが陳陣に「私のお手製の?茶が飲みたいんでしょ。手が汚れてるから悪いけど自分でやってね」と言いますが、
我手埋汰=手が汚れてる、っていうのをはじめて知りました。
百度百科によると、東北地方の方言で、
1)[形]脏;不干净:这床被子太~了。
2)[动]用尖刻的话?苦人:别拿话~人。
という使い方があるようです。

(怪不得狼这么害怕钢夹,)这家?果真了得!
「なるほどこいつぁたいしたもんだ!」て感じでしょうかね。(勝手にがらっぱち)
这家?=狼夹子、了得=不平常,很突出。

【陳陣質問その1】这个夹子为什么只能夹狼不夹狐狸?
罠の鉄の棒を深く差し込んでいるから、キツネは体重が軽いので罠にかからないんだそうです。すごい。

【陳陣質問その2】?个夹子为什么?这么近?
罠にかかったのが足1本だけなら自分の足を食いちぎって3本足で逃げちゃう(?着三条腿逃掉)ヤツもいるから、逃げられないように足2本つかまえちゃうためだよ、ですって。ひぃぃ!
?:足を引きずる

这地方链子刚好够得着:鎖がちょうど届く距離
够得着=届く、及ぶ
例文をぐぐってみたら、私のことが書いてありました~。
・我的舌头比一般人的舌头长,还够得着鼻子。(私の舌は普通の人より長くて、鼻の頭にも届くのよ)
够得~では、他に够得上(ふさわしい)という表現がありました。
・请教历史上真正够得上“帝王”这个称呼的有?些人 (歴史上の人物で本当に「帝王」の名にふさわしいのは?)

老人嗬嗬地笑起来:心软了??(気が弱くなったか?)
この一節を読んで、「♪心太软 心太软♪」と口ずさんでしまった私。1996年の歌です。

?l?胡子(ひげをしごく)
何て読むんだったか曖昧で調べました。でも、百度知道に「?胡子”的”?”怎么读?」なんて質問があるのを発見、読めない中国人もいると思うと安心しました。
太極拳の動作に?というのがありますが、こちらの読みはlu?ですね。
この?l?、どっかで出会って悩んだ記憶があって、自分のブログを検索したら出てきました。北風吹で、?不直的状态という表現でした。
?们千万要小心
なんとなく、千万ときたら别とか不要とか、否定しかきちゃいけないのかと思っていましたが、千万+肯定でも間違いではないんですね。検索してみると、圧倒的に千万+否定、というパターンが多いですが。

羊肥肠
邦訳では(ホシナガ)とルビが振ってあるのですが、ネットで検索すると星長さんしか出てきません。手元にないので確認できません、私のメモが間違っているのかも?
モンゴル語をそのままカタカナに置き換えたんだと思いますが、中国語原文では音訳された箇所はなかったように記憶してます。トムヤムクンなどのように日本でそのまま通じる外国料理名ならともかく、羊肥腸で十分料理の雰囲気は伝わるので、わざわざルビを振る必要があるのかしら、と感じました。

然后,给陈阵递过一小碗用北京固体酱油和草原口?泡出的?菇酱油
北京の固体醤油にモウコシメジを浸したシメジ醤油。全然想像つきません。固体醤油って何?と調べてみたら、百度百科にありました。どうも日本で言うところの固体醤油(醤油粕)とは違うようで、濃縮されたぺースト醤油みたいなものなのでしょうか。謎です。

羊肥腸を堪能した後、話はバトが子供の頃のオオカミの巣狩りに移ります。若い牝狼の最期に、ガスマが涙を浮かべるところはじんとしました。

9章では、陳陣がいよいよ狼の巣狩りに向かいます。aripさん、宜しくお願いします!
※読書会関連のリンクや内容更新、できてなくってご不便をおかけしてます、ごめんなさい!

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コメント

  1. 八妹 より:

    埋汰、私も以前に読んだ時に気になって書いたことがあるのを思い出しました。満語由来という説もあるそうです。
    http://d.hatena.ne.jp/baatmui/20080212#1202825082
    「千万」+肯定型は、個人的には「全然OK」みたいに何となくすわりが良くない気がするのですが、けっこうよく見かけますね。ネイティブにとっては違和感のない表現なのでしょうか。
    「ホシナガ」は「乾し/干しなが」という日本語?と思ったのですが、検索してもありませんね…気になります!

  2. arip より:

    私のところで够不着が出てきて喜んでいたら够得着が既に有ったとは如何に読んでいないか。そもそも罠の話が有ったくらいしか分かりませんでした。なかなか実際に体験してないとわからないことが書いてありますね。
    老牙口と老掉牙、見た目の漢字は似てますが意味は正反対。
    羊肥腸を堪能した後の話は聞き直して見たいと思いました。この料理は老师に聞いてみます。

  3. Marie より:

    >八妹さん
    わー、お恥ずかしい。私コメントまで残してるのに、全く記憶にありませんでした。埋という字に汚れているの意味はないので、満語由来というのもありそうですね。
    千万の用法、私も全然OKを連想しました。千万の元の意味を考えると、全然OKのように千万+否定から派生したものなのでしょうか。
    「ホシナガ」気になります!そうか、日本語という可能性もありますね。全然ヒットしないので、誰か教えて欲しいです!
    >aripさん
    いえいえ、私なんてみなさんの発表で見る単語は全部目新しいですよ!全体の意味が取れれば十分OKだと思います!私はわりと可能補語フェチなので、gou得着にはピピッと反応しちゃいましたが、他の見慣れない語句はかなり想像にまかせて読み流しています。