ギヴァー四部作 読了 Giver Quartet



The Giver四部作、ついに読み終わりました。

正直、三作目を読み終えたあと、あれあれあれ?と思いました。
知りたいことにたどりつくかと思ったら、回り道した挙句に同じ場所に戻ってきてしまったような。
あるいは、ドラゴンボールで、先週から空中で闘いつつ回想してた2人が今週もまた地上に降りてこなかったときのような。

それに比べると、今度こそ決着をつけるために書かれたとおぼしき四作目はかなり読みごたえがありました。
母親になってしまっている今の私と、十代の若者とでは、だいぶ感じ方が違うようにも思えますが。

一作目はあえてその恐ろしさをぼんやりと描き、徐々に読者に気づかせる構成でしたが、四作目の主人公は最初から最後まで徹底的に痛い目にあわされます。ほかの登場人物と比べてもハードすぎてかわいそうになってきます。

しかしそれだけに、複数の登場人物にどっぷり感情移入してしまい、ドキドキハラハラ一気に読んでしまいました。

悪の権化として描かれているものは実は誰の心の中にもあるもので、それとどうやって対決していけばいいのか、素晴らしい形で示されていることに、読み終えてしばらくしてから、じわじわと感動しています。

私は一作目だけ読んでいて、しばらく時間をあけたあと一息に残りの三作を読みました。Sonは、壮大な四部作の最後を飾るに相応しい傑作だと思います。

話が大きいので、書かれていないさまざまなエピソードのその後が気になりますが、そこは限りない想像力で読者それぞれが埋めていけばいいのかな。

次は何を読みましょうか。

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コメント

  1. あかり より:

    私もたったいま、4部作全て読み終えて、誰かとこの気持ちを共有したくこのサイトにたどり着きました。いきなりですみません。本当に最後の一文までドキドキハラハラさせられました。私はトレードマスターをハリポタのヴォルデモートと似たようなものを感じました(死に方など)。きっと、ジョナスとキラ、クレアとゲイブリエルは幸せに暮らしたことでしょうか。
    そして、「ある子ども」の開いて数ページ目かに、「マーティンに捧ぐ」と記してありました。20歳のマーティンは17歳のグレニスと婚礼をあげるとありますが、そのマーティンでしょうか?それとも、マット,マティのことでしょうか?もし他に出て来た人物でマーティンという名前を私が見逃してる様でしたら、お教えいただきたいです!長文のコメント、申し訳ありません。