【中国語原書読書会】神なるオオカミ第一章



【第1章 要約】
・主人公陳陣が、ビリグじいさんと共に、大規模な狼の黄羊狩りを見守る場面から
・2年前の初めての狼との遭遇を回想
 ~名馬の勇気と陳陣の機転で危機一髪難を逃れる
・狼と、ガスマ&名犬バレーの戦いを回想
 ~以来、陳陣の狼に対する研究欲・子狼を飼ってみたいという好奇心が強まる

【気になる単語・読めない単語】
■汗毛竖了起来 身の毛がよだつ
汗毛は寒毛とも書きます。
☆一根汗毛也不拔 「とってもケチ」な比喩

■出窍chu1qiao1
出窍的灵魂追了回来
恐ろしさのあまりに、陳陣の魂は何度も抜けでては帰ってきます。
「窍」は何度か出てきます。一窍不通,七窍生烟。

■那可不是闹着玩的 冗談では済まされないぞ。

■坨tuo2 麺類を煮た後ひとかたまりになるさま
面条坨了 粉坨儿 盐坨子
小麦粉なんかが「だまになる」感じもOKかな、と思いましたが、こちらは「结块儿」と表現するようです。

■白雪皑皑ai2ai
■倌guan1 ~飼い 羊倌だと羊飼い。
■抄近道 近道をする
■瑟瑟颤抖se4sechandou ぶるぶる震える
■炊烟袅袅niao かまどの煙がゆらゆら立ち昇る
■飕飕sou1sou ピューピュー・そばを掠めて飛んでいくものの音
本文内では鋭い眼光を表現しています。
■千钧一发qianjunyifa 危機一髪
■憋足了劲biezu 固唾をのんで期待する
「わくわくどきどき」って感じですかねえ。本文では「ハラハラ」も入ってるか。
■抡圆lun2 大きく振り回す
■拔河  綱引き
■兑现了诺言
(~诺言)
信守/实现/背弃/履行/许下/遵守/违背
■今儿我可没白带?来
■白毛茸茸rongrong ふさふさ 茸茸=有短又软又密
■在雪下到快没膝深的时候
「(積もった)雪の深さが膝の高さに届こうかという頃」というような訳になると思うのですが、この日本語から元の中文に復元するのって難しそうだなあと思いました。理由は「膝深」という言い回しがすっと出てこないからでしょう。
似たようなフレーズを電子辞書で例文検索してみました。
下了二指深的雨
这口井有三丈深
那棵树有十米高
高两米,宽一米
马路有五十米宽
=这儿的雪只有一两尺厚(本文中にあり)
=草还露出三指高的草头(本文中にあり)
■蓬松的白云pengsong ふかふかの雲
■窖jiao4 穴蔵・穴蔵に貯蔵する
■鱼汛 漁期
汛のもともとの意味は「河川の増水」。そこから広がって、わんさかあふれるイメージでしょうか。
=当这次大猎汛来临
「猎汛来临」狩りのシーズン到来
■大干一场 大いに頑張る
■不亚于 ~に劣らない
■一窍不通 ちんぷんかんぷん
■悻悻xingxing 腹を立てるさま 恨み、怒る
「幸」って字がついてる割に、全然ハッピーな単語ではなくてびっくり。
■也好把他肚子里的蒙古故事讲给陈阵听
肚子には他にどんなものがたまるのか調べてみました。
肚子–气/委屈/坏/穿花儿(成算)/话/数儿/繁博(博学)/学问/黑水/坏水/苦水
関係ないですが、
肚子里打电话(腹の虫が鳴く)というのを見つけて喜んでしまいました。
■见识
「让我见识见识」などの言い回しは口語でもよく聞くのですが、どんな訳が適当なんでしょう。辞書どおりの「見聞を広める」では硬すぎる気がします。「お知恵を拝借」みたいな感じ?
■鹬蚌相争,渔翁得利 =坐收渔利 漁夫の利
「性子」という語が出てきたので、例文検索で集めてみました。
(~性子)
火爆/闹(わがまま)/熬(はらいせする)/蔫nian1(ぐず)/使(くせをだす)/有(怒りっぽい)/发(怒る)/直(さっぱりした性格
(性子~)
急/慢/爽脆/大(気が荒い)/上来(癖が出る)/躁(気が短い)
■精 すぐれていること、優秀・立派
狼可比人精
■绝招が出てきたので、またまたいろいろ集めてみました。
绝招-花招-高招-妙招-实招-新招
4章か5章あたりにも出てきます。损招,惯招。
こんな動詞と一緒に使います。
(~绝招)
使/使出/有/拿出/亮出
(~花招)
耍/使/有/没有/玩弄
■跟谁学 ~から学ぶ、~に学ぶ
日→中訳のときに、日本語に引きずられて「跟」を使うのを忘れそうです。

※ご注意ください。ピンインメモは、自分のわからないところだけ書いてます。ごめんなさい。
普通の小説より成語が少ないとどなたかがおっしゃってましたが、同感です。出てくる成語も書面語的でかため。
最初は速読→精読しようと思いましたが、時間がかかりすぎて断念。気になる語をメモしながらざっと読んでます。ひとまとまりごとに邦訳に目を通し、理解不足を補っています。

Twitterでこの読書会用のハッシュタグ作りました。「 #wolftotem 」です。どなたでもご自由に、この小説を読んだ感想をつぶやいて、このハッシュタグを使ってください。前後に半角スペースをお忘れなく!

本日以降のツイートは、こちらから確認できると思われます。
来週は第2章、aripさん宜しくお願いします!

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コメント

  1. 乙矢杏 より:

    おー、いよいよ開始ですね!
    第1章、おつかれさまでした。
    ぼくも送ればせながら職場のプリンタで(笑)原稿を印刷して読み始めました。
    まだ一章の途中なので、参考にしながら、読み進めさせていただきます。
    Marieさんも上で書かれていますが、書面語的な文体にちょっと苦戦中です。

  2. Marie より:

    >乙矢杏さん
    せめて最初だけは締め切りを守ろうと頑張りました^^
    難しい単語やわかりづらい専門用語なんかは、この小説っきりで出会うこともないかもしれないので、きれいさっぱり無視しちゃいました。
    取り組む人ごとに勉強スタイルが十人十色になりそうで、とても興味深いです。

  3. けい より:

     やばっ、始まっちゃいましたね。むー、これまで音声のみで通してましたが、文字でも追わないと……。

  4. arip より:

    始まりましたね。
    カタカナ表現にびっくり。アイヌ語のピリカと思ってました。
    名犬バレー…犬の名前と気づきませんでした。
    2章につながる単語もでますが、子狼を飼うって話もうあるんですね。
    闹着玩は試験頻出。
    坨tuo2は2章では装甲车的残骸铁坨子で出てきます。
    鹬蚌相争、性子は私のでは2章に出てくるのですが、章区切りが違いますかね?

  5. akira より:

    始まりましたね。私も読まないと……
    名犬バレーっていうと何だかほのぼのしますね。
    えーごだと、ウルフキラードッグなんでしょうかねえ。
    白毛茸茸から後の語彙は、私の区切りでは2章になっています。匈奴単于生二女~で始まる古文のエピグラフはありませんか?

  6. Marie より:

    >皆様
    2章の区切りの件、確認してみたところ、私のDLしたサイトではエピグラフを間に挟んで1章にまとめてありました~…
    ここが一番テキストコピペがラクだったので採用したんですが、確かに新浪とは章数違う…早く気づくべきでした。
    どうしましょう、ずらすのも何ですし、担当はそのままで行きましょうか。ごめんなさい。
    なんかこんな行き違いが今後も発生しそうですね…やっぱり本買おうかな…

  7. ぺりお より:

    >匈奴単于生二女~で始まる古文のエピグラフ
    本を見ましたら、そこから第2章になってますー!

  8. godzilla より:

    ついに始まりましたね。
    ・・・と思ったら、もう第2章のaripさんもupされてるんですね。
    私も遅れないように頑張ります。

  9. arip より:

    「綱引き」のところ漢字が違うか文字コードが混乱してるかですかね。baじゃ無くてIE8ではboに見えます。にんそうぼーだーだでぃえんほあの「ぼー」。

  10. Marie より:

    >ぺりおさん
    ありがとうございます!sohuのサイトからDLしたんですけど、そもそも章数が違うのを見過ごすなんて…ごめんなさい!
    >godzillaさん
    今頑張って貯金して、2巡目以降、遅れないよう頑張ろうと思ってます。上海で私も小楊生煎食べました!
    >aripさん
    ご指摘ありがとうございました。jugemは中国語打ちづらくて悩んでます。

  11. nikka より:

    お久しぶりです!
    こちらでもネット読書会を開始されたと聞きまして。
    おめでとうございます!(>って言うのかな?)
    中国語はわからないのですが(爆)、
    小説らしい表現やその作家の書きぶりなど、
    普段接しない言葉に出会うのが楽しいですし、
    それをみんなで共有できるのが、ネット読書会ならではですよね。
    こちらもがんばって続けます!
    お互いいい刺激を受けつつ、やっていきたいですね。

  12. arip より:

    悻悻xingxingこの単語を確認したら、ここでは、野生羊の肉をもらって”いそいそ”帰ったという文脈なので、辞書の意味とは違うということです。日訳はどうなってますかね。

  13. Marie より:

    >aripさん
    日訳は手元にはないのですが…
    自分たちも狩りに行きたいのに行けない情況で、蘭木扎布からさんざん儲かった自慢話を聞いて、羊肉をもらったんだと思います。だから、いそいそではなくって、「自分たちだって狩りに行きたいのに~」という恨みがましい気持ちを抱えて帰ったのではないでしょうか。

  14. Marie より:

    >nikkaさん
    いつか中国語版ネット読書会を始めました、とご報告しなければ、と思いつつ、今になってしまいました…。カフカの会の皆さんを羨ましく思っていましたが、まずはこちらで頑張ってみます!いつかは韓国語も…♪
    自分はスルーした部分を、他の方が疑問に思ったり、その逆もあったり、みんなで読んでいくというのが刺激になっていいですね!
    学ぶ言語は違っても、こうして刺激を与え合いながらやっていけるって、すばらしいなと思います!今後ともどうぞ宜しくお願いします!

  15. 小桜 より:

    はじめまして。twitterでこの活動を知って刺激を受けました。早速、未読のまま本棚に眠っていた原書を引っ張り出してきました。
    こんなに面白い小説だったなんて!もっと早く読み始めればよかった。
    1章では、狼のしっぽを捕まえて離さないというところに一番びっくりしています。
    1日一章読むのが精一杯ですが、みなさんについていきたいです♪

  16. akira より:

    小桜さん、ぺりおさん、はじめまして。
    お二人も是非、参加してはどうですか?
    一週間に一章しか進みませんから、1日一章も読める人なら余裕でしょう。
    みなさんのような高いレベルの方が増えると、とても勉強になります。
    ……などと自分の持ち分を減らそうとしていたりして。

  17. Marie より:

    >小桜さん
    はじめまして!コメントありがとうございます。
    一日一章はすごいですよ!ぜひ参加されませんか?
    いまだと、担当は第8章で3/15あたりだと思われますが、どうでしょう?強引な勧誘かしら(笑)
    ブログでの発表内容も、自由ですので、よろしければぜひ一緒に読んでいきましょう♪

  18. 小桜 より:

    >Marieさん
    ああっ、すみません、コメントしていただいたのに見るのが遅くなりました。
    せっかくお声をかけていただいたので、担当もさせていただこうかしらん。
    でも、今回は申し出が遅れてしまったので、次に一巡してから、15章くらい?でもいいでしょうか?

  19. Marie より:

    >小桜さん
    わ!嬉しい!
    では2巡目から参加されるということで、宜しくお願いします!
    あとで読書会のページを更新しておきますね!

  20. 小桜 より:

    >Marieさん
    ありがとうございます!
    仕事も勉強もネットも子育ても精力的にこなしていらして、すごいですね。
    私は自由時間が本当に少ないのですけれど、ぼちぼち着いていきまーす♪

  21. Marie より:

    >小桜さん
    こちらこそお仲間ができて嬉しいです。
    私もぼちぼち頑張りますので宜しくお願いします!